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Go To見直し

  菅義偉総理が新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて、「この3週間が極めて重要」と危機感を示したのは11月26日でした。12月も第3週に入りましたが、この「勝負の3週間」に菅政権は適時適切に有効な対策を講じてきたでしょうか。重症者の増加や医療逼迫の現状を踏まえれば、厳しい評価をせざるをえません。

  感染防止対策と経済活動のバランスを図るには、感染状況に合わせアクセルとブレーキを踏み分け、柔軟に対応することが重要です。コロナ感染の第3波が到来した今は、感染拡大防止に軸足を置くべきです。しかし、政府の対応は虻蜂取らずとなっています。

  中途半端の最たるものは、人の移動を促す「Go Toトラベル」事業の見直しです。ウイルスが急速に蔓延している時には、人の往来を助長するような事業は中止も含めて大胆に見直すべきです。ところが、政府が示した方針は明確さに欠け、不十分なものでした。

  まずは11月24日、感染拡大が著しい札幌市と大阪市を目的地とする旅行を、Go Toトラベルキャンペーンの補助対象から除くと発表がありました。その後専門家の要請を受け、11月28日には札幌市・大阪市在住の方の出発についても強く自粛をお願いすると発表しました。

  「躊躇なく」という言葉を多用する菅総理ですが、Go Toトラベルの運用見直しについては「迷い」や「ためらい」があるようです。トラベルなどのGo Toキャンペーンは、総理が官房長官時代に先頭に立って推進したからでしょう。でも、メンツに固執している場面ではありません。ズレたことをブレずに進める政治は、国民を不幸にします。

  国と東京都の責任の押し付け合いには辟易します。12月1日の総理と小池都知事による頂上会談の合意にいたっては、期待外れどころか噴飯物でした。

  都はGo Toトラベル事業の一時停止ではなく、高齢者や基礎疾患がある人だけの自粛のみにとどめるとしました。しかし、これらの方々は元々慎重な行動をしてきたはずであり、改めて自粛を求める対象ではないはずです。的が外れています。

  小池都知事は少人数・小一時間・小声・小皿・小まめの「5つの小」を提唱していますが、「小手先」の「小じんまり」した対策ばかりです。都知事選の後は、露出も「小出し」になってきたような気がします。

  総理肝いりの「Go Toトラベル」はきちんと検証されることもなく、来年6月末まで延長されようとしています。私は、そもそも論から議論し直すべきだと思っています。家計に余裕のある人が旅行すれば旅行するほど税金が還付されるのは、そもそも不公正ではないでしょうか。旅行するゆとりもない人々の支援こそを優先すべきだと思います。

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