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米がファイザー製ワクチンの緊急使用を許可、近く接種開始


[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)は11日、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を許可した。自治体や医療機関、物流業者はすでに準備を開始、近く接種が始まる。コロナによる死者が30万人に近づく米国の転換点となる可能性がある。

FDAの決定を受け、トランプ大統領は最初のワクチン接種が24時間以内に実施されるとの見通しを示した。まずは医療従事者や高齢者施設の入所者者が対象となる。当初は供給量が限られているため、広く行き渡るには数カ月かかる可能性がある。

厚生省のブレット・ジロワー次官は11日、フォックス・ニュースに対し、来年5月か6月までには希望すれば接種を受けられるようになるとの見通しを示した。

ファイザーとビオンテックのワクチンは英国、バーレーン、カナダ、メキシコで承認されており、英国ではすでに接種が始まっている。 FDAの諮問委員会は10日、緊急使用への支持を賛成多数で決定していた。

<配送、受け入れ準備本格化>

緊急使用許可(EUA)が下りたことを受け、米国の保健当局、地方自治体、病院、物流業者は、ただちに接種に向けて動き出した。

UPSやフェデックスなど、すでに連邦政府と契約を交わしている物流業者は、ワクチンの輸送業務を最優先し、軍が製造拠点から最終的な配送先まで、輸送中を含め警護に当たることになっている。

最大都市のニューヨーク市は、14日にワクチン配布などの統括センターを開設する計画を発表。デブラシオ市長は会見で「これは物流だけの問題でなく、いかに公平を期し市民の信頼を確保するかという点で前例がない」と語った。

<感染深刻化、対応待ったなし>

米国ではコロナの感染拡大の勢いが衰える気配がなく、死者数は30万人に迫っている。

1日の死者数は9日に初めて3000人を超えた。10日も2902人と3000人近くが死亡した。今後、ワクチン配布が本格化しても、日々3000人が命を落とす状況が続くと予想されている。

FDA諮問委員会は来週、米モデルナのワクチンの緊急使用許可を認めるかどうか検討する。

米政府がファイザーに発注した数量は1億回、5000万人分。バイデン次期大統領は、就任後100日間で全国民の約3分の1に相当する1億人に接種する目標を掲げているものの、物流面など課題は多い。

米ジョン・ホプキンス大学の健康安全保障センターの上級研究者、アメッシュ・アダルジャ氏は「EUAは予想されていたことだ。これがパンデミックを終息させる一歩になる」と述べつつ、ワクチンが感染抑制に効果を発揮するまでに、多くの感染者や死者が出るとの見方を示した。

国民のワクチンに対する不信感も障害になる。ロイターとイプソスの調査では、接種を受けてもいいと回答したのは61%にとどまっている。

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