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特集:2021年の内外情勢を想定してみよう

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 来年のことを言えば鬼が笑う、のはいつものことながら、特に今年はそれが当てはまるようです。来年のことよりも今日と明日が心配。来週17日(木)は「極めて重要な3週間」の最終日となりますが、果たして新型コロナの感染第3波は止まるのでしょうか?

 あらゆることがコロナ次第で不確実、なのは当たり前ですが、来年のイメージがまったく掴めないのでは困ります。それでも例年通り2021年カレンダーを作ってみると、少しはイメージが湧いてきました。不透明性に満ちた来年ですけれども、どうぞ以下の思考実験にお付き合いください。きっとお役に立つことと存じます。

●2021年を予測するための10問

 最初に以下の10の設問を考えていただこう。ご自分の答えを決めたうえで、次ページ以降の本誌見解(?)をご覧願いたい。

  ①東京五輪(オリパラ)は開催されるか?(Y/N)
  ②ワクチンはコロナ対策で効果を挙げられるか?(Y/N)
  ③ドナルド・トランプ前大統領とその家族は訴追を受けるか?(Y/N)
  ④高齢のジョー・バイデン氏(78歳)は米大統領の激務が務まるか?(Y/N)
  ⑤中国共産党は創立100周年をどんな形で祝うのか?(??)
  ⑥孤立を深める北朝鮮の金正恩委員長の次の一手は?(??)
  ⑦英国はEUからの「合意なき離脱」に踏み切るのか?(Y/N)
  ⑧イラン、トルコ、サウジ、イスラエルなど中東の今年1年は安泰か?(Y/N)
  ⑨日本の解散・総選挙の時期はいつになるか?(1月/4月/7月/9月)
  ⑩日経平均は3万円台に到達するか?(Y/N)

●オリパラとワクチン(本誌見解=①Yes、②No)

 中国・武漢で初のコロナ感染患者が発見されたのは、ちょうど1年前の12月8日のことであった。それからわずか1年、全世界で150万人を超える死者が出てしまっている。今は地球上でCovid-19がない場所といえば、ほとんど南極とグリーンランドくらいしかない。2020年の世界は大荒れとなり、東京五輪(オリパラ)は1年延期となった。

 そこで来年のことを考える際は、「本当に東京五輪は開けるのか?」が最大の不透明要因となる。それがあるとないのでは、内外ともに大違いとなる。筆者が周囲に尋ねてみた範囲内では、「無理なんじゃないの?」という声が多いようである。しかし五輪関係者は、「やる」と言っている。11月に訪日したバッハIOC会長は、来年3月に再来日するとのことなので、そこが最終決定のタイミングとなるだろう。

 おそらくIOCとしては、「日本よ、頼むから、どんな形でもいいからやってくれ!」という心境であろう。2021年ができないのであれば、2024年のパリ大会も一気に怪しくなってくる。さらに2028年の大会となると、世界中のどこの都市が手を挙げてくれるだろうか。おそらくその頃にはコロナ感染は止まっているだろうが、逆に世界中の国が財政赤字と戦っているはずである。

 いちばん切実な思いをしているのは、東京五輪の放映権を握っている米NBCユニバーサル社であろう。いかなる契約内容なのかは不明なるも、同社は大会中止の場合の保険をかけていて、大きな損失は生じないとのこと。しかしNBSは既に2032年まで、IOCとの間で夏冬6大会分の権利を76.5億ドルで契約済みである。最悪、「オリンピックというコンテンツが失われる!」ことになれば、他のスポーツビジネスへの影響も併せて、メディア業界が被る損害は巨大なものになるだろう。

 ゆえにフルスペックの夏季五輪ができればそれに越したことはないが、「完全な形で出来ないのならやらない方がいい」などとは考えない方が良い。来年は、人類の共有財産ともいうべき「平和の祭典」が維持できるかどうかの瀬戸際なのだ。極端な話、参加国がほんのわずかな数で、「まるで日本選手権を見ているようだ」と文句を言われるようであっても、それでもやらないよりはやった方がいいはずなのである。

 さて、開催のカギを握るひとつの要素はワクチンであろう。ちょうど今週から、英国でワクチンの接種が始まった。これがちゃんと効くのか、副作用はないのか、さらに生産が間に合うのか、などの問題がある。

 本誌10月16日号では、2005年にWHOが発表した「20世紀パンデミックからの教訓」をご紹介した。それによれば、「ワクチンの潜在的効果は大きいが、1957年のアジア風邪や1968年の香港風邪では、生産が間に合わなくて量が足りなかった」ことを教訓に挙げている。今回のCovid-19は全世界に蔓延してしまっているので、さすがに世界全体分の供給は期待薄だろう。せめて五輪関係者だけでも間に合ってくれれば、という希望的観測が当初の設問①と②に対する本誌見解となる。

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