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あなたの家もいますぐチェック!「地盤カルテ」でわかる陥没、浸水、液状化の危険度スコア

陥没事故が起きた調布市の現場は、盛り土の地盤だった(共同通信)

 これ、絶対に誰でもやってみたくなる。

【ランキング表】47都道府県の地盤の強さランキングでは、2位は群馬県、3位は福島県、45位は岡山県、46位は新潟県。では1位と47位は?

『週刊ポスト』(12月14日発売号)が紹介している「地盤カルテ」というサイトでは、自宅や職場の住所を記入するだけで、その土地が「強い地盤」か「弱い地盤」かが100点満点で表示される。

 この「カルテ」は、A.地盤改良比率(その地域で建物を建てる際にどれくらい地盤改良工事が行われているか)、B.浸水リスク、C.地震による揺れやすさ、D.液状化リスク、E.土砂災害リスク(B~Eはいずれも行政の公開データを元に算出)の5つの指標で総合点をはじき出す仕組みである。

 地盤調査を手掛ける「地盤ネットホールディングス」が提供している無料サービスだ(https://jibannet.co.jp/karte/)。

 論より証拠。記者が住む東京下町の住所を入力してみる。なんと!「40点」という衝撃の結果となった。週刊ポストでは、東京と大阪の市区町、都道府県の地盤ランキングを掲載しているが、東京で一番弱い自治体となった江東区の平均が43.82点だから、40点というのは非常に残念な結果である。

 カルテの詳細を見ると、平地であるため土砂災害リスクは高得点だったが、残りの4つの指標はすべて「RISKY(危険)」と診断された。地質について、「約1万8000年前~現在までに形成された最も新しい時代の地層」と注意書きがある。隅田川に近く、下町情緒あふれる良い街なのだが……足元は脆弱なようである。

 地盤ネットの山本強・社長が「住みやすい街」と「安全な街」の違いを語る。

「例えば東京の千代田区などは地価が高く高級なイメージがありますが、低地ですから地盤は良くありません。低地は地価が高く、山側は地価が安いのが一般的ですが、地盤の優劣は逆になることが多いのです。比較的平らで地盤も良い台地は住むのに適していると言えますが、これも100%安全ではない。台地と台地の間には窪んだ場所がありますが、そこを盛り土で埋めて台地のように見せている土地も多いのです。今年10月に陥没事故が起きた東京都調布市の現場はまさにそうしたエリアでした」

 では、どのような土地が安全なのだろう。よく知られているように、古くからの地名は参考になる。「沼」とか「池」など「サンズイ」の付く地名は、かつて湿地や水面だった場所が多いから地盤が弱いといったことだ。山本氏はさらに、新しく開発された地域ほど用心すべきだと明かした。

「さきほど申し上げたように、台地と台地の間を埋めて、そこも『〇〇台地』などと名付けているケースもよくあります。昔から人が住んでいる場所は天災を免れてきたところだから比較的安全なのですが、そうした場所はすでに人がたくさん住んでいて開発しにくいですから、新しい街は近年まで誰も住まなかった危険な場所に作られることが多いのです。

昨年の台風19号で水害に見舞われた東京の武蔵小杉なども、最近開発されて人気になったエリアですが、地盤カルテでは45点くらいでした。逆に、文明が発達する前から人が住んでいたような場所、遺跡や土器が出るようなところは非常にいいですね」

 これについては、『マンション格差』などの著書がある不動産ジャーナリストの榊淳司氏も同様に指摘する。

「武蔵小杉は多摩川沿いの街ですが、浸水のあった地域はかつては工場などが立っており、地元ではもともと沼だったと言われています。住宅地に向いているとは言い難い場所を人気の街として売り出したことが悲劇を生んでしまった。東日本大震災の際には、新浦安と海浜幕張で液状化現象が起きました。これらの地域は不動産価格もじりじり下げてしまいました」

 新しく開発された人気エリアには落とし穴があるということのようだ。人気物件のリスクについては、山本氏はこんな盲点も教える。

「駅近とか駅直結の物件は人気になりますが、実はリスキーなケースが多い。駅は大規模な開発になりますから、立ち退きなどを避けるために、もともと地域で何もなかった場所に置かれることが多く、低い土地に作られます。東京の渋谷駅などはその典型です。

 結局、業者の宣伝や人気と安全は一致しないということです。新しいビルやマンションが並ぶきれいな街は疑ってかかるくらいでもいい。逆に空き家が目立つような古い街のなかに安全なところが見つかったりするのです」

 地盤に注目して家を選ぶと、怖い話も目からウロコの情報も見えてくる。

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