[パリ 11日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は11日、前日の理事会の決定について、決まった額の流動性を供給することが目標ではなく、好ましい金融状況を実現することが目標だと述べた。
ECB理事会は前日、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の全体的な規模を1兆8500億ユーロに5000億ユーロ拡大するほか、期間を2022年3月まで9カ月間延長することを決めた。
同総裁はBFMビジネス・ラジオで、今回の決定の狙いは「毎月一定額を投資することではない。(大切なのは)結果」であり、経済にとって好ましい金融状況を実現することだと述べた。
総裁は「金融状況が今日のように好ましい状態を維持すれば、減らすだろうし、反対のことが必要になれば、増やすだろう」と述べた。
総裁は、ECBが為替レートを注視しているとも発言。ユーロ相場は2018年4月以来の高値水準にある。
総裁は「為替レートの目標は設定していないが、為替レートがインフレに及ぼす影響を強く警戒している。こうした警戒の結果として、あらゆる手段を活用する用意がある」と述べた。