
[11日 ロイター] - 中国の劉昆財政相は内需、サプライチェーン、技術革新が主に経済成長を主導する「双循環」戦略について、財政政策による支援を強化する方針を明らかにした。
劉氏は財政省のサイトに掲載された11日付の論説で「財政政策には資源配分を最適化し、構造調整を促進するという利点がある」と指摘。「財政には内需システムの育成を支援し加速させる義務がある。すべきことが多くある」と述べた。
政府は国内の消費をてこ入れするために、公的部門による消費の適切な拡大などの措置を取るほか、消費の質を高めるために高品質の製品の輸入を増やすと表明した。
いくつかの主要な技術が外国の管理下にあるとして、財政政策によって技術革新とサプライチェーン改善を支援していく意向を示した。
中国の研究開発支出は7年連続で世界2位だが、支出の構造と効率を改善する必要があるとの認識を示した。
政府は主要な科学技術プロジェクトを支え、企業の研究開発支出の拡大を促し、基礎研究への投資のための税制優遇措置を実施するとした。
さらに経済の安全保障にかかわる分野への財政・税制の支援を厚くし、穀物・エネルギー・テクノロジー・健康などの分野の安全を確保する考えを示した。
また、地方政府が借り入れにより資金を調達する制度を確立し、隠れ債務のリスク防止を強化するとした。
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