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「1、2週間後には命の選択をしなければいけないケースが出てくる。もうそういう話をしている」 瀬戸際の医療現場を訴えた教授

 「新人看護師に入職2カ月でコロナ対応をさせろ、妊婦や基礎疾患があるからとコロナ担当を除外はできないと言ってきた上層部。家庭内感染でコロナにかかったスタッフを迷惑だと1人だけ責めた病院。ふざけてるの?」

【映像】教授が瀬戸際な現場を訴え

 SNSに投稿された、看護師だという人の心の叫び。看護師が働く現場の危機的状況、そして無理難題を押し付ける病院上層部と現場の確執を訴えている。

 今SNSでは、ひっ迫する医療現場の状況を訴える声が相次いでいる。自身もFacebookで現場が瀬戸際であることを訴えた埼玉医科大学総合医療センターの岡秀昭教授は、現状について「普通の日常の医療をちゃんとやりながら、コロナの医療を質を落とさずに患者さんの安全を守りながら治療していくには限界な状況」と話す。

 感染者を増やさないよう人の移動の制限などを要請できるのはあくまでも国や自治体で、医療現場は次々と訪れる患者に対応することしかできない。何とか医療の質を維持するため、岡教授の病院では先を見据えた準備を独自に進めているという。

 「うちの病院では、研修医の先生や他の専門の先生たちを動員する体制を、これからの年末年始に向けて作った。つまり一般の専門外の医師を動員することになる。そうすると、がんや心臓病など専門医療をやっていた先生たちがこっち(コロナ)の医療をやらなければいけないので、あっちができなくなる」

 他の病院では、緊迫した現場に耐えられず病院を辞める関係者や、濃厚接触者となり医療から離れざるを得ないケースもあり、医療体制を強化するどころではない現状だ。

 「辞めることに関しては、地域や病院によって差があるのではないか。うちは幸いにも今のところ防げているようだが、ずっとその状況にいるかわからない。うちのスタッフも医師も今のところ辞めるというような声はないが、一方で僕が心配しているのが、この1、2週間後には明らかに命の選択をしなければいけないケースが出てくるであろうこと。もうそういう話をしている。つまり、ある程度の年齢の方が(症状が)重くなって、うちの病院のキャパシティーで人工呼吸器を回せる状況でなければ、その方の命を諦める。やれるところまでやって諦めると」

 そうした状況が迫っていることについて、岡教授は危機感を示した。

 「私たちがそれを心苦しくないかというと、当然みんな命を助けるためにこの仕事やっているわけで。そこに心的なダメージを受けるスタッフが出てくると思う。そうするとその現場から燃え尽きて出ていく人というのは出てくるだろう」

(ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

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