きっちり説明して批判に応える
秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんのご結婚問題について、宮内庁の西村泰彦長官は12月10日の定例記者会見で「説明責任を果たすべき方が、果たしていくことが極めて重要」としたうえで「結婚に向けてきっちり説明していく。そのことで(結婚に対する)批判にも応えていけることになると思う」と述べた。
眞子さま、小室圭さんに“苦言”を呈した西村泰彦宮内庁長官(右) ©時事通信社
皇室担当記者が語る。
「西村長官はご結婚が延期になったのも、ご結婚に対して国民からの批判が強いのも、発端は小室家にあるのだから説明責任を果たすべきだと述べたわけです。金銭トラブルが実際に借金だったのか贈与だったのかは別として、小室さんは2019年1月に金銭トラブルは『解決済み』とする文書を一方的に発表したままダンマリを決め込み、米国に留学してしまいました。その後、一度も帰国せず一切何も発信していません。元婚約者から金銭を受け取っていた張本人の小室さんの母・佳代さんもダンマリのままです。
皇族に「駆け落ち婚」などさせてはならない
秋篠宮さまは11月の誕生日会見で、小室家が元婚約者に対して『いろいろな対応をしているとしてもですね、やはりそれが見える形になるというのは必要なことではないか』と述べられました。西村長官は秋篠宮さまが『見える形に』するようにと促されたにもかかわらず、一向に動きがないことから、敢えて小室家側に“苦言”を呈したのです。
小室さん自身が帰国して自分の言葉で何か説明することは、新型コロナウイルスの影響で困難でしょう。でも、代理人弁護士を通じて再び文書を発表することは可能なはずです。インターネットなどでは『駆け落ち婚』などと揶揄する声もありますが、長官は皇族にそんなことをさせるのかと問うているのです。皇族を妻に迎えることへの覚悟を問うているわけです」
「一時金」を決める皇室経済会議に批判噴出のおそれも
ご結婚に対する国民からの批判が根強い要因は、大きく分けて3つあると言えるだろう。一つは元婚約者に対する小室家の対応の冷徹さ。もう一つはダンマリを決め込んで嵐が過ぎ去るのを待つかのような姿勢だ。だがやはり最も大きいのは、ご結婚に際して血税から支払われる1億円を超えるとみられる一時金だろう。
「一時金の額を決める皇室経済会議の議員は衆院の正副議長、参院の正副議長、首相、財務相、会計検査院長に加え、宮内庁長官の計8人です。西村長官は、小室さん側に一時金が事実上渡ることへの国民のアレルギーが強いことを痛いほど理解しています。だからこそ、説明責任を果たすべきだと迫ったわけです。説明責任がきっちりと果たされないままでは、皇室経済会議での審議はままなりません。
皇室経済会議での決定に対して、批判の声が噴出する恐れもあるのです。また、小室さんが説明すべきこととして、ご結婚後の生活設計もあります。上皇・上皇后両陛下の初孫として幼少時から国民の注目を浴びてこられた眞子さまを養うという意味で、小室さんの生活設計がよく見えてこないからです。
「一時金」の辞退は前例がない
来年の7月に予定されているというニューヨーク州の司法試験に合格しても、小室さんはすぐに弁護士として現地で働けるわけではありません。帰国したとしても同じです。皇族を妻にするのならば、どうやって生計を立てていくつもりなのか、国民にも説明する必要があるはずです。
眞子さまは、一時金は『要りません』とのご意向を示されているとも噂されていますが、一時金の辞退は前例がありません。それだけに、どうしても小室さん側は一時金をつなぎの資金としてあてにしているのではないだろうかという疑念が消えないのです」(同前)
「皇女」はご結婚後の生活を安定させるため?
菅義偉政権は安定的な皇位継承に向けた議論について、女性天皇や女系天皇に直結しかねない女性宮家の創設を忌避して、女性皇族が結婚して皇籍を離れた後も「皇女」と称する特別職の国家公務員となる制度の創設を検討していると言われている。
だが、インターネットなどでは「これは、ご結婚後の眞子さまの生活を安定させるための制度なのではないか」などという、うがった見方が出ていることも事実だ。原因は、眞子さまと小室さんのご結婚後の生活について、見通しが立っていないと感じている国民が多いからだろう。
皇族を妻にすることに対する「真の覚悟」
「西村長官の苦言は、当然、秋篠宮さまのご了解を得たうえでのものでしょう。秋篠宮さまはこれまで、眞子さまと小室さんに誕生日会見で3度にわたって“宿題”を投げかけられてきました。2018年の『相応の対応』、2019年の『何らかの発表』、そして先日の『見える形に』です。最後の宿題に小室さんがきっちり回答するよう、駄目押ししたというのが長官の真意なのではないでしょうか。
長官は会見で『結婚に向けて』説明せよと述べました。秋篠宮さまが『認める』とおっしゃった以上、当然、結婚する前提です。しかし、この宿題にきっちりと回答しなければ、もうお手上げだという姿勢を示したようにも受け取れます。“最後通牒”です。それができなければ本当に『駆け落ち婚』しかないのです」(同前)
眞子さまとネットを通じたテレビ電話で2人だけの世界に逃げ込み、国民に背を向け続けてきた小室さんが問われているのは、やはり皇族を妻にすることに対する真の覚悟なのだろう。
(朝霞 保人/Webオリジナル(特集班))