
[ワシントン 9日 ロイター] - ムニューシン米財務長官は9日、トランプ大統領は新型コロナウイルス経済対策の一環として、失業保険の拡充より国民に600ドルの小切手を支給することを望んでいると述べた。小切手のほうが、より多くの失業者に早期の再就職を促せると主張した。
同財務長官は記者向けのテレビ会見で、政権側が8日に提示した9160億ドル規模の景気対策は失業保険の拡充に400億ドルを充て、直接支給金に1400億ドルを使う内容だと説明した。
超党派の議員が提案した9080億ドルの対策は失業保険向けに1800億ドルが盛り込まれており、これには失業者に16週間にわたり、毎週300ドル支給する措置が含まれる。
ムニューシン氏は600ドルの小切手は失業者と仕事がある人の両方に届けられ、子供を持つ家庭は子供1人当たり600ドルの支給も受けることになると指摘。
「無論、私たちは人々の再就職を望んでいる。小切手を送ることで人々のために経済に資金を注入する。これが需要を創造する効果を表し、その結果、雇用創出効果が出る」と述べた。
共和、民主両党が新型コロナワクチンの本格供給まで景気を支援する対策で合意をまとめることに「慎重ながらも期待している」と語った。
景気対策を巡る協議が続く中、議会下院は9日、連邦政府のつなぎ予算の期限を18日まで1週間延長する法案を可決した。追加経済対策を盛り込んだ、より包括的な予算を協議する時間を確保した。