
[ワシントン 8日 ロイター] - トランプ米政権は8日、9160億ドル規模の新たな新型コロナウイルス救済法案を提示した。ムニューシン財務長官が、ペロシ下院議長(民主党)との協議で示したとツイッターに投稿した。
同案には民主党が求める州・地方自治体への支援金と共和党が求める企業の賠償免責が含まれるという。
これに先立ち、共和党上院トップのマコネル院内総務はこの日、新たな新型コロナ救済法案について、与野党の意見が割れている企業の賠償免責と州・地方自治体への支援金を盛り込まずに承認すべきとの見解を表明。だが、民主党のペロシ議長もシューマー上院院内総務も、マコネル氏の提案は超党派による交渉を「妨害」する試みだとして反発していた。
ペロシ氏とシューマー氏は8日遅くに声明を出し、マコネル氏が9160億ドル規模の救済法案を認めたことは前進だが、超党派での協議が解決に向けて何より望ましいと表明。「トランプ大統領の提案は、超党派で協議中の失業保険に関する提案の規模を1800億ドルから400億ドルに削減するもので、受け入れられない」とした。
ムニューシン氏はツイッターで、9160億ドルのうち1400億ドルについては、これまでのコロナ救済法案に盛り込まれた中小企業向け支援策「給与保護プログラム(PPP)」の未使用資金を活用し、4290億ドルは国庫金を充てると説明した。
共和党のマッカーシー下院院内総務は記者団に対し、政権の提案は「素晴らしい」と語った。
政権が新たに提案した9160億ドルというコロナ救済法案の規模は、超党派の議員が先週提案し、ペロシ議長もたたき台として支持を表明した9080億ドルをやや上回る。
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