
[ソウル 8日 ロイター] - 韓国政府は8日、新型コロナウイルスワクチンの購入契約を製薬会社各社と結び、来年の接種に向けて4400万人分を確保したと明らかにした。ただ副反応の可能性を見極めるため、接種は急がないとしている。
朴凌厚(パク・ ヌンフ)保健福祉相は記者会見で、アストラゼネカ、ファイザー、モデルナからそれぞれ2000万回分を購入するほか、ジョンソン・エンド・ジョンソン傘下のヤンセンから400万回分を購入すると説明。最大3400万人への接種に十分な量という。
1000万人分については、新型コロナワクチンを世界各国で共同購入して分配する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて調達するとしている。
同相は、韓国は現在では感染が再び急拡大しているが、これまでの感染拡大局面では相対的に抑え込みに成功してきたと指摘。「ワクチンのリスクをしっかりと検証することなく、接種を拙速に開始する必要はない」と強調した。
ワクチンの出荷は3月までに始まる見通し。しかし韓国当局は、ワクチンの安全性を確認するため、他国での接種の結果を数カ月間見守る方針を示しており、広範な接種開始は来年下半期になる可能性がある。
疾病予防管理庁(KDCA)は、7日深夜時点で594人の新規感染者が確認されたと発表した。累計の感染者数は3万8755人、死者数は552人となった。保健当局者は、感染拡大に歯止めが掛からなければ、医療体制が崩壊すると危機感を示した。
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