
[メルボルン 8日 ロイター] - 原油先物価格はアジア時間8日に下落。欧米で新型コロナウイルス感染者が引き続き急増し、米カリフォルニア州がクリスマスまでの期間について州のほぼ全域で一段と厳しい外出制限措置を導入したことが嫌気されている。
0153GMT(日本時間午前10時53分)時点で、米WTI先物は0.18ドル(0.4%)安の1バレル=45.58ドル。北海ブレント先物は0.24ドル(0.5%)安の48.55ドル。
コロナ感染再拡大を受けて、カリフォルニアだけでなくドイツと韓国などでも厳格な制限措置が導入されている。
ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)のコモディティー調査責任者、ラクラン・ショー氏は「コロナの世界的大流行(パンデミック)は米国のかなりの地域と欧州の一部で引き続き大きな混乱をもたらしている。これが短期的な需要に関し、市場心理に影響を与えている」と指摘した。
フランスの政府筋は、新規感染者が減少する兆候が薄れたため、来週のロックダウン解除を一部延期する必要があるかもしれないと明らかにした。
市場関係者は、米議会の議員による新たな景気支援策を巡る協議に注目している。
ANZリサーチはリポートで「コロナワクチンの供給が始まるのに伴い、市場は喜んで経済の問題から目を逸らしたいが、経済面の逆風が短期的に強まっている」とした。