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はやぶさ2の帰還

 6年前に地球を出発して小惑星「リュウグウ」でサンプルを採取したはやぶさ2が、6日未明ようやく地球に戻って来た。とは言っても本体は次の目的地である小型の小惑星「1998KY26」に向かうこととなっており、帰還したのはサンプルを納めたカプセルだけだった。とても働き者のはやぶさ2だが、ひとえに搭載しているイオン・エンジンが良好に作動し、燃料にもかなり余裕があるからだという。宇宙開発における日本のアドバンテージの一つではないか。

 帰還地はオーストラリア南東部のウメーラ砂漠という平原で、普段はオーストラリア軍が訓練のために使用する区域という。オーストラリア政府と軍に全面的に協力をいただいており、感謝しなければならない。大砂漠に着陸した小さなカプセルを探して回収するのは容易ではないが、前回同様、素早く作業していただいた。カプセルの日本到着は早ければ12月8日になるという。

 カプセルの中には小惑星リュウグウの小石やガスなどが収納されている可能性が高く、また今回ははやぶさ2から発射した衝突体によって作られた人工クレーター内部の小石も含まれている。小惑星表面は太陽風などで風化しており、風化していない内部の小石を分析することで、より精度が高まることが期待される。太陽系の成り立ちや、生物の起源を解明する手がかりが眠っているかも知れない。

 JAXAの今回のミッションはほぼ完璧に遂行された。その最大の理由は、前回のはやぶさの反省に依拠しているからである。初代はやぶさは小惑星イトカワに到達したが、サンプル採取がうまく出来ず、塵のような小さな物質しか戻らなかった。加えて地球との通信装置が故障して何ヶ月も行方不明となり、粘り強く探索したJAXAがようやく見つけて、何とか帰還を果たしたのである。

 ドラマのような難行苦行が本当のドラマとなり、『そうまでして君は』というドラマチックな本も出版され、当時は大いに話題となった。今回は極めて順調でドラマ性には乏しいが、科学的には何倍も何十倍も価値ある成果が得られるに違いない。天文ファンの一人として、その成果を大いに期待したい。

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