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渡部会見「ガキの使いじゃない」芸能リポーターへの正しい対処法とは? 業界関係者が考える“今後のシナリオ” - 「文春オンライン」特集班

「会見が遅くなってしまったこと、不適切な場所での不貞行為、深く深くお詫び申し上げたいと思います。本当に申し訳ございませんでした」

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 12月3日午後7時、黒いスーツに黒いネクタイ、コロナ感染防止のためのマウスシールドを付け、神妙な面持ちで報道陣の前に姿を現し、深く頭を下げたのはお笑いコンビ、アンジャッシュの渡部建(48)だ。不倫騒動から6カ月後に開いた突然の謝罪会見だった。


会見で頭を下げた渡部 ©文藝春秋 撮影・吉田暁史

「ガキ使」収録が済んでいるのかを繰り返し質問

「会見冒頭で渡部は、記事内容については『概ね、報道にあった通り』と認めました。その後集まった報道陣が、不倫の経緯や復帰報道の真偽に関して質問を投げかけましたが、『僕の口からは番組について言うことはできない。今日は、まず謝罪会見』と繰り返すなど、どうにも歯切れが悪く、終始しどろもどろの対応でした。特に不倫相手を多目的トイレに呼んで、事に及び、終わった後に1万円を渡していたことに関する質問についてはとても苦しそうな表情を浮かべ、『ガキ使』の収録が既に済んでいるのかを繰り返し質問された時には、脂汗を流していました」(スポーツ紙記者)

 コロナ禍にもかかわらず会場には、300人ほどの報道陣が集まった。100分にも及んだ謝罪会見では報道陣からは終始厳しい質問が飛び交い、「渡部はスポーツ紙が報じていた通り、『フルボッコ』になった」(同前)という。

 今回の会見を「稀に見る“グダグダ謝罪会見”になってしまった」とみる業界関係者は多い。実際に現場でも、集まった報道陣から多くの不満の声があがっていたという。

「人力舎」の人間は会場に専務のみ

「渡部さんの所属事務所『人力舎』の人間で会場に姿を現したのは専務のみ。事務所の仕切りができておらず、会見全体の流れを把握していない会場スタッフが報道陣を案内するなどして、混乱しました。渡部さんの会見が終わった後に専務の囲み取材があったのですが、『うちの会社で初めての事態だったので、手探りな部分もあった』とかなり焦っていた」(前出・スポーツ紙記者)

 コロナ禍のなか、あえて渡部を報道陣が取り囲む「囲み取材」の形式で行い、かなりの“密”状態になっていたことについても質問があったが、事務所専務は「リポーターの方との距離が近いほうが、彼の言いたいことも伝わると思った」と答えるのみだったという。

「今回の謝罪会見ははっきり言って失敗だったと思います」と厳しく指摘するのは、某大手芸能プロダクション幹部のA氏だ。

「こちらもガキの使いで来てるんじゃない」の追い打ち

「渡部さん自身の対応は100点満点とは言えませんが、できるかぎり言葉を尽くして精一杯謝罪しているように見えました。表情も非常に厳しく、彼自身の苦悩を感じさせるものでしたし、話せる範囲で反省の言葉も述べていた。渡部さんなりにかなり頑張った会見だったと思います。

 ですが、あまりに渡部さんに会見のすべてを任せすぎた感じもあります。もう少し事務所側から渡部さんに対する配慮があってもよかったのではないでしょうか。たとえば、会見の後半には、『今回の会見を開く前に年末の特番の収録をしていたのではないか』という趣旨の質問が、手をかえ品をかえ、報道陣から何度も何度も繰り返されました。渡部さんはその都度、『放送前の番組のことは僕からは何も話せない』と繰り返すしかなかった。

 渡部さんは『本当に、本当に……』とかなり困った表情を見せていて、そんな歯切れの悪い渡部さんに対して『こちらもガキの使いで来てるんじゃないんですから』とかなり辛辣な言葉が投げかけられる場面もありました。こうなってしまっては、何のために開いた会見かわからない。

 本当は、タイミングをみて、事務所の人間が渡部さんと報道陣の間に入り、『その点については、渡部からは申し上げられないので、会見の後しかるべき者がご説明させていただきます』と引き取るべきでした。そうすればあそこまでこじれた“後味の悪い”会見にはならなかったはずです」

ぶっつけ本番感が思いっきり出てしまった

 渡部自身の「認識の甘さ」を指摘するのは別の大手芸能事務所関係者のB氏だ。

「不倫報道があってすぐならまだしも、無期限活動自粛を発表して、半年近くが経った今、なぜこのタイミングで開催したのかについて納得がいく説明ができなかったのがすべてだと思います。その点がはっきりしないから、誰に、何を、謝罪しているのかがまったく伝わってこなかった。そもそも年末の『ガキ使』で渡部が復帰するという報道が出たのは11月16日です。本来だったら、その報道が出てすぐのタイミングで会見を開かないといけなかったのに、実際に会見が開かれたのはそれから2週間以上経った12月3日でしょう。そもそも遅きに失した感があるんです。

 しかも大抵こうした謝罪会見の前には、事前に渡部や事務所の重役、マネジャーらが集まって、どんな質問が出そうか、その質問に対してはどう答えるべきか、などの想定問答を用意するのが普通です。渡部らも事前に打ち合わせはしたのでしょうが、報道陣の様々な質問に対して、キチンと答えられていないんですよね。ぶっつけ本番感が思いっきり出てしまいました。

スピード復帰は絶望的となったが今後のシナリオは?

 もちろん『ガキ使』の収録の件など、番組のことについては彼らだけの問題ではないし、話せないこともあるとは思います。しかし、今回の会見はそもそも不倫騒動後、なんの会見も開くことなしに仕事復帰してよいのかという疑問の声が強くなったために開かれたもの。当然、番組の収録を行ったかどうかについて質問が集中するのは目に見えていたはず。そこを『僕の口から番組のことはしゃべれない』の一点張りで乗り切れると判断したのだったら、やっぱり見通しが甘かったということ」

 渡部は会見で、今後の復帰時期について「未定」と話したが、前出のA氏は「むしろ今回の会見で復帰は絶望的になった」とみる。渡部がMCを務めていた情報番組「王様のブランチ」(TBS系)は、降板が決定。自粛前は、「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)や「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)などに出演していたが、「地上波での復帰は当面難しいだろう」と語る。

「事務所側としては、この会見をもって禊は終了し、次は、仕事復帰と考えていたはずです。しかし、ここまで逆風が吹いてしまっては、テレビ局もオファーは出しにくくなってしまった。すでに収録済みとされる年末の『ガキ使』もこのままお蔵入りするのではないでしょうか。これでは、事務所側としても次の手がなく、正直時間が解決してくれるのを待つしかない。今や立場が逆転した相方の児嶋一哉(48)ら周りの芸人のサポートを受けつつ、復活のタイミングをじっくり探っていくのがベストでしょう」

 会見では、妻の佐々木希(32)から「とにかく誠心誠意謝って、前に進みましょう」と言われたと明かした渡部。皮肉にも、復帰への道のりは会見によって後退してしまったようだ。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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