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第3次補正予算・経済対策の議論 ー学校のデジタル化と10兆円規模の大学等支援基金の創設等

自民党内での議論の様子

 「日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

 12月4日(金)、朝8時から2時間近くかけて、自民党本部において、政務調査会全体会議が開催され、第3次補正予算・経済対策の議論が行われました。

 既に、私が部会長を務める文部科学部会では、重点項目をまとめ、党政調審議会に提出していました。全体をまとめたものを、11月30日(月)に党政調から政府に提出しており、内閣府から原案が提出されました。

 全体としては、①感染症の拡大防止策、②経済構造の転換・好循環の実現としてのデジタル化、グリーン化、③減災・防災、国土強靭化の推進等です。

 文部科学部会が要望したものは、ほぼ盛り込まれていましたが、さらに以下4点を要望しました。

 ①【高校1人1台の情報端末と環境整備】

感染症対策とデジタル化の人材育成のための学校の情報化=GIGAスクール構想に関連して、小中学生への1人1台の情報端末着実な配備と学校内外と家庭の情報環境の整備が進んできたのですが、次の課題は高校です。令和4年から1人1台で学んだ中学生が高校に入り始めた時に、高校に1人1台の情報端末や環境が整備されていないとしたら、デジタル化教育が止まってしまいます。政府原案では、その点が不明確です。私達自民党は、高校生の1人1台を今回の第3次補正予算から盛り込むべきだと提言しているわけです。それを受けて実施しないということであれば、責任に政府にあります。改めて盛り込むよう求めたいと思います。

 ②【10兆円規模の大学等の科学技術研究開発基金の創設】

 コロナ禍を克服して、我が国が大国として生き残るためには科学技術イノベーション(技術・組織改革)力が必要です。そこで、大学等を支援する世界に伍するファンドを創設することは私達の提言に沿って書き込まれているわけですが、金額提示がありません。私達は10兆円規模と金額を入れて、できるだけ早期に創設することを改めて要望したいと思います。そして、基金を創設して運用益が出るまでには、時間がかかるわけで、その間の科学技術・大学の研究開発資金の手当て、そして、研究開発の担い手となる若手研究者の支援を何卒お願い申し上げます。

 ③【海洋と原子力も明記を】

 科学技術イノベーションの振興として、宇宙、AI、量子技術、ゲノム、バイオ、マテリアル等の分野が列挙されています。私達としては、国家基盤技術である海洋と原子力も追記して頂きたいと思います。

④【第3次補正予算の規模】

 内閣府の試算においても、今回のコロナ禍において、GDP(国内総生産)34兆円が失われたとのことであり、全体の規模は10兆円台では少なすぎるわけで、20兆円を超えて、30兆円近い総額の規模をお願いしたいと思います。

 今後、政府としては、自民党の提言や議論を受けて、経済対策を文章としてまとめ、そして、金額が入った第3次補正予算原案が12月中旬にも決定されることになります。

引き続き感染症対策の徹底とコロナ禍を克服すべく科学技術、人材育成に繋がる予算編成に全力を尽くしたいと思います。

●文部科学部会の重点要望

 私が部会長を務める文部科学部会では、11月13日(金)、19日(木)の両日会合を開催して、部会としての重点項目をまとめ、25日(水)党本部に提出しました。概要は以下です。

 文部科学部会としての経済対策に関する重点事項

1.新型コロナウイルス感染症の拡大防止

学校現場等における裁量経費や委託など感染症の拡大防止の徹底、家計急変等による生徒・学生等への支援、大学病院での感染症医療人材養成の強化等を図ること。東京オリンピック・パラリンピック競技大会等や文化施設、研究機関等における感染症対策に万全を期すこと。また、宗教法人の収益事業をはじめとしたコロナや自然災害による影響の把握を迅速に行うとともに、持続化支援の検討など宗教法人を巡る環境整備を図ること。

2.ポストコロナに向けたデジタル化とイノベーションの推進

人格の完成、国家・社会の形成者の育成を目指して、学力の三要素を踏まえて、小中学校はもちろん高等学校段階において、統一的・緊急的・計画的に、各地の取組状況を乗り越えて、国として1人1台の情報端末やICT環境の学校内外や家庭での整備、デジタル化に対応した産業教育設備等の整備、中山間・離島等での遠隔授業導入等を推進すること。

また、紙の教科書との併用検討をしつつデジタルの特性を最大限活かした学習者用デジタル教科書の普及やオンライン学習システムの全国展開、全国学力・学習状況調査のCBT化実現に向けた実証、高速・大容量・安定的な通信ネットワーク環境整備、人員体制の整備、園務・校務の効率化等を推進すること。大学・高専・専修学校等において、デジタル技術等を活用した教育の高度化及び教育研究基盤の強化を図ること。

スパコン「富岳」の整備やマテリアル・ライフサイエンス分野等の研究のデジタルトランスフォーメーション、量子拠点形成を加速すること。スポーツ・文化芸術について、デジタル技術を活用した配信・展示等に必要な環境を整備するとともに、感染症対策と両立した全国的なイベントを含め活動への支援を着実に推進すること。

また、博士後期課程学生を含む若手研究者の研究環境の抜本的強化を図るとともに、世界に伍する10兆円規模のファンドを創設し、その運用益の活用や企業との連携等により、世界に比肩するレベルの研究基盤を構築するための仕組みを実現すること。

米国提案の「アルテミス計画」への官民連携を含めた取組をはじめとする宇宙開発利用の拡大、原子力や海洋等の国家戦略の基盤研究開発、次世代放射光施設の整備、起業家育成・大学発ベンチャー創出・産学連携の取組等を加速すること。さらに、文部科学関係施策を通じて、2050年のカーボンニュートラルに向けた取組を幅広く推進すること。

3.防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保等

令和2年7月豪雨等の災害により被災した学校施設等の迅速な復旧を進めるとともに、経済的に困窮する学生等に対する授業料減免等の支援を行うこと。

学校施設等の長寿命化を図る老朽化対策や耐震対策・衛生環境改善・地域の防災拠点ともなる防災機能強化・バリアフリー化等により安全・安心な教育環境の実現を図るとともに、大学、高専、独立行政法人等における施設設備の更新など老朽化対策・機能高度化を図り、国公立と私立間の差を是正すること。近年多発する大地震・豪雨等を踏まえ文化財の防火・防災対策を図ること。

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