- 2020年12月05日 15:56
内閣府の第5次男女共同参画基本計画案の問題点 夫婦別氏を議論もなく推進しようとする異常さ

「日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。
12月に入り、連日来年度税制改正案、第3次補正予算案や来年度予算等、コロナ禍で国民生活や経済に直結する重要な問題を議論しています。
その重要な局面にもかかわらず、突如として夫婦別氏問題が浮上してきました。
平成27年の最高裁判決にある通り、家族は国家・社会の基礎であり、氏には家族の呼称としての意義があり、一つの氏に定めることは合理性と、子供にとっても最善の利益になると家族同氏は非常に重要だと思っています。我が国は、明治時代以来今日まで、同氏家族を法律で保護し、そして、予算や税制等で支援して、国民の安心や幸福に繋げ、国家・社会を安定させてきました。
夫婦別氏を選択したい人がいるのだからすればよいと一見物分かりがよく導入するということは、これから結婚する男女に同氏か別氏か、子供はどちらの氏を名乗らせるのか、そして子供が成人する際にも氏の選択を強いることになります。氏は、個人の選択の問題ではなく、社会制度の問題です。夫婦別氏導入は、同氏家族の形骸化、子供の利益が損なわれ、国家・社会の不安定化に繋がることに危惧を覚えています。
●第5次男女共同参画基本計画案の議論
私が共同代表世話人を務める保守団結の会では、11月26日(木)に高市早苗前総務大臣を招いて、夫婦別氏問題について勉強会を開催しました。
https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12640690702.html
また、12月1日(火)には、自民党女性活躍推進委員会(森雅子委員長)での夫婦別氏問題の賛否について、自民党議員同士で賛否の議論が行われました。
https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12641713726.html
そのような中で、12月4日(金)、臨時国会の実質会期末の週末の慌ただしい中で、自民党本部において、内閣第一部会・女性活躍推進委員会の合同会議において、第5次男女共同参画基本計画案の議論が行われました。その中に、Ⅲ男女共同参画社会の実現に向けた基盤の整備として、第9分野の男女共同参画の視点にたった各種制度等の整備の②に夫婦別氏の導入へ前のめりになる原案が政府から提案されまれました。原案では、パブリックコメントの夫婦同氏への反対意見、最高裁判決の夫婦別氏を支持する少数意見、国際社会で夫婦同氏への反対意見、世論調査での夫婦別氏を求める意図的な数字等を強調して、「婚姻前の氏を使用することができる具体的な制度の在り方」という抽象的な表現を使って、夫婦別氏の導入を「政府においても必要な対応を進める」としています。
その原案を一読して、あまりに一方的に前のめりとなった内閣府男女共同参画局に唖然としました。出席した自民党国会議員が20名程発言しましたが、8割の圧倒的多数が反対、記述の削除、慎重審議を求めました。
夫婦別氏を賛成する議員でさえ、内閣府の原案に対して、客観的な記述を求めた程です。
夫婦別氏問題は、民主党政権下で反日法案の一つとして、推進された経緯があり、当時野党自民党は、夫婦別氏反対を公約として、選挙を勝ち取り、今日まできています。
その経緯を知らない自民党の若手議員が増え、女性が困っているという一部推進団体の声だけ聞いて、政府を巻き込んでの騒動だと思っています。
12月8日(火)午前11時から、党本部において、再度議論がされる予定です。我が国の明治以来の先人の努力を踏まえて、男女平等はもちろんですが、子供たちや、まだ見ぬ子孫のために、間違いないような議論をしていきたいと思います。