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「誰かを傷つける犯罪ではない」法廷で飛び出した伊勢谷友介被告の身勝手発言

BLOGOS編集部

「誰かを傷つける犯罪ではない」

東京藝大出身のインテリ俳優・伊勢谷友介被告は「身勝手の権化」という言葉がピッタリの人物だった。

9月に大麻取締法違反(所持)で逮捕、起訴された伊勢谷被告の初公判が東京地裁で開かれた。法を犯した認識はあったようだが、「海外では大麻が合法な国もある」などと持論を変えることはなかったのだ。

伊勢谷被告が逮捕されたのは3ヶ月前の9月8日。

伊勢谷被告の薬物疑惑については、警視庁組織犯罪対策5課だけではなく関東信越厚生局麻薬取締部――通称「マトリ」にも情報が寄せられており、水面下では双方が内偵していたと言われる。

しかも、内偵捜査では「(警視庁から)依頼されていた大手の探偵事務所2社も動いていた」(捜査関係者)そうで、最終的には組対5課がリードしており、結局、

「裁判所から家宅捜索令状を組対5課が先に取りました。伊勢谷被告の仕事がオフの日に、在宅している時間を調べ上げ一気に自宅に踏み込んだのです。本来ならブツ(薬物)を押収し、逮捕した上で家宅捜索になるのですが、今回はガサ入れを行ったところ大麻が発見され、逮捕に至りました。沢尻エリカの逮捕と同じパターンです。内偵していたマトリも、さすがに悔しがったと聞いています」(捜査関係者)

つまり、どちらが先に伊勢谷被告をパクるかの争いになっていたわけだ。

大麻は20年ほど前から使用

アムステルダムの街並み(写真AC)

伊勢谷被告は大麻使用を始めた時期について「20年ほど前の26、27歳ぐらいから」とし、オランダのアムステルダムに滞在していた頃に「断続的に使用していた」と述べた。その後、一時的に使用はやめていたようだが、昨秋から再び使い始めたそうで、今年に入るとコロナ禍で自宅にいる機会が増えたことから使用が多くなったようだ。

「リラックスするためにやった」
「プレッシャーなく睡眠を取ることが出来る」
と、使用目的を説明していた。

大麻取締法違反の場合は、基本的に使用ではなく所持していることが違法になる。今回、伊勢谷被告は自宅のリビングに乾燥大麻4袋、約13.17グラムを所持していた。

「(逮捕される)2〜3日前に知人から買った」とし、あくまでも「使用することが目的だった」と主張した。

購入先の知人については「反社会的勢力の人物ではない」「誰かを傷つける犯罪ではないので、その人を社会に晒す必要はない」と述べ、使用したのは「私の勝手」と素っ気なかった。

「被告は、大麻の入手先を反社会的勢力ではないとしていますが、この世界では入手先を明かすのはタブーですからね。あるいは喋ったら危険が生じるような勢力だった可能性はあります。今後の入手も考えてのことだったとも考えられます。いずれにしても裁判ではマイナス要因となりますが、初犯で執行猶予もつきますからね。計算したのでしょう」(薬物に詳しいライター)

「海外では悪いものではない」

冒頭でも記したが伊勢谷被告は、大麻について「医療目的や嗜好品として合法されている国が多い」と法廷で主張したかったようだ。

こういった論法は、芸能人ばかりではなく文化人の間にも広くあって、例えば社会学者の古市憲寿氏なども、フジテレビの「とくダネ!」に出演していた際に、

「少なくとも医療用大麻については合法化されている国が多い中で、日本だけが極悪人のように扱うのはどうか」

「そろそろ時代に合わなくなってきているのでは」

と、平然と発言していた。しかし、大麻騒動が起こるたびに「海外では…」と言い出し、私見だけで正当性をアピールするのは法治国家として大きな問題だろう。

8年前のことになる。伊勢谷被告のツイッターに「大麻を使用したことで人生を無駄にして欲しくはない」とのコメントが寄せられたことがあった。このツイートに対して「大麻で人生崩壊するのは難しいと思うんだけどな。それならお酒の方が簡単だ」と返信していた。

今回の公判で飲酒について伊勢谷被告は「飲むことはあるが、大量に飲み過ぎると翌日に影響が出てくる」とした上で「俳優という職業柄、体を維持することに適さなかった」と述べていた。

被告は俳優だけではなく、地球環境分野の社会的活動を旗印にした「株式会社リバースプロジェクト」を設立するなど実業家としても知られ、9年前の「東日本大震災」では「元気玉プロジェクト」を発足させるなど、社会貢献にも積極的だった。それだけではない。昨春には高校「Loohcs(ルークス)」まで開校し、学長を務めており、社会的影響は計り知れないほど大きいものがあった。

それだけに公判で村田千香子裁判長から、「歯止めにならなかったのか」と問われると、

「ここまでとは考えられなかった。海外で悪いものではないと言う認識が増えており、日本も海外のものを取り入れて社会が変化していくだろうと考えが甘くなっていた」と、答えていた。

早い話が伊勢谷被告にとって「社会貢献」というのは単なるビジネスの一環、極端に言ってしまえば、大麻購入の資金作りになっていたと思われても仕方がないだろう。

薬物犯罪に甘い芸能界

昨年、大麻所持では、ジャニーズ事務所のアイドルグループ「KAT-TUN」の元メンバー、田口淳之介が逮捕され大騒動になった。当然、伊勢谷被告も目の当たりにしていたはずである。ところが44歳になってもこの程度の認識。しかも逮捕されたことに「自分だけは大丈夫だと思っていた」と言うのだから、もはや救いようがない。

だが、現状を見る限り大麻に限らず薬物に対して芸能界は認識が甘い部分がある。

女優の吉永小百合は新作主演映画「いのちの停車場」の制作発表記者会見の席で、伊勢谷被告に「何とか乗り越えて、また撮影の現場に戻ってきて欲しい」などと場違いなエールを送ったことがあった。さすがにこの発言には「国民的女優が、もっとタイミングを考えて発言すべき」などとの批判が相次いだようだったが…。

さらに俳優の窪塚洋介までもが、逮捕翌日にインスタグラムのライブ配信で、

「伊勢谷君、可哀想、マジで!」と発言。さらに、「伊勢谷君より悪い奴がめちゃくちゃいるから。伊勢谷君のこと責めるのはやめて」

などと擁護していた。が、犯罪は犯罪である。さらに言うなら擁護することを美徳だと勘違いしているとしか思えない。

伊勢谷被告に重くのしかかる賠償問題

自業自得ではあるが、今回のことで伊勢谷被告は関係各所への賠償問題が重くのしかかる。

「稼いだお金の大半を提供せざるを得なくなった。今後の生活の見通しも立たなくなって苦しい」

と、どこか恨み節とも聞こえそうな発言をしていたが、補償するのは当然のことだ。

公判では「二度と手を出しません」「誓います」としていたが、それは表向きのことだったに違いない。現時点でも罪の意識が乏しいことは明らか。

イニシャルではあったが、伊勢谷被告は薬物疑惑の人物としてこれまでも報じられたことが多々あった。「そのうちに…」と感じていた仲間も多かったと言う。一方で、女性関係も多彩で、女優の広末涼子や長澤まさみなどの名前も挙がってきた。そう言った中でDV(家庭内暴力)もあったとも。芸能関係者は言う。

「サディスティックな一面もあったようです。実際に彼のプレイは暴力的だったようで、交際していた女優に対してエアガンを撃ったこともあったようです。楽屋などでも奇行が目立ったようで、万が一、それが大麻によるものだったら…

誰も傷つけていないと言うのは独り善がりな考えでしかありません。彼の素顔というのは裏と表の顔が全く違うんです。しっかり罪を認めて態度を改めなければ、この先も同じことを繰り返すだけです」

裁判は結審し検察は懲役1年を求刑した。12月22日に判決が言い渡される。

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