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「ぶち殺すぞ」「電車に飛び込め」東証一部上場「Casa」社長の“罵倒音声” - 「週刊文春」編集部

 東証一部上場企業「Casa」の宮地正剛社長(48)が、社員たちに「お前ぶち殺すぞ」「電車に飛び込まんかい」などの罵倒を繰り返していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。複数の音声データを入手した。同社は、個人が賃貸住宅を借りる際、連帯保証人の代わりに家賃保証を行うサービスを提供する企業で、売上高約100億円、従業員は約300人を数える。



「宮地社長は国士館大学を卒業し、2004年、前身の会社『リプラス』に中途採用された。同社が08年に倒産後、投資会社と後継会社を設立。自ら手を上げ社長に就任し、10年に『Casa』に商号を変更すると、17年に東証一部に上場しました。今年8月時点で同社株を18.21%、約234万株保有しており、その資産価値は約30億円になります」(元社員)

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 音声データによれば、2018年9月4日に役員に対して次のように発言している。

「お前、預貯金いくらあるんや? 全部出さんかい。それとも何か? 一回俺がくれてやった金、ポケット入ったらもうお前のもんか? 俺が食わしとるん違うんか? なら返さんかい」

 同年9月5日には、地方の支店長に対して、「おいコラ! お前ぶち殺すぞ、コラ!」と罵倒した後、「顧客管理いけんのか! 口もきけんのか、コラ! それこそ集金しかできへんってか? コノヤロー。だから街金くずれ言われるんだろうが」「ポンコツがそもそもアポなんか取れんのかい」と発言。


本社が入る新宿のビル ©文藝春秋

 さらに、苛烈な罵声を浴びせられたのは、今年6月末まで同社の営業部門のトップとして取締役を務めていた50代のA氏だ。「宮地社長が社員に暴言を吐くのは日常茶飯事でした」と語るA氏は、今年6月22日に退職届を提出した。A氏が語る。

「退社したいと申し出たところ、社長に『(辞めるなら)金で解決するしかないやろ、3000万や』と言われ、私が保有する7000万円分の株も置いていくという話になった。弁護士に相談するため、その後のやり取りを録音することにしました」

 6月29日、社長室で宮地氏と面談したA氏が「弁護士に相談をして、どう対応するかというのを考えたい」と告げると、宮地氏が「居直っとろうが!」と怒鳴った。直後、A氏は「どこがだよ!」と宮地氏の元へ駆け寄り、胸倉をつかんだため、宮地氏は激高。4時間以上にわたりA氏を罵倒し続けた。音声データには宮地氏の次のような言葉が入っていた。

「お前みたいなクソは地獄に落としたる。死ぬまで償えボケェ」

「来いよ、腕っぷし俺、自信があるから。来い来い!俺も輩は輩で何人もと付き合っとるから」

「ドス抜いた役員もおったけど俺を刺そうとはせんかったわ。やっちまったのお」

「サラリーマンは金をベット(賭ける)できんのじゃ、乞食やから」

「俺は頭おかしいんだよ。だから危ねえんだよ。耐えれんかったら電車に飛び込め」

「死ぬほど苦しめ」

「お前は奈落の底に突き落として、お前の家族も突き落として」

 翌6月30日、A氏は自己都合退職の形で会社を去った。しかし宮地氏は10月初旬、暴行罪で被害届を提出。A氏は新宿署で事情聴取を受け、10月30日に書類送検された。現在は起訴となるか検察の判断を待っている状況だ。

宮地氏を直撃すると……

 事実関係を確認するため、宮地氏を電話で直撃した。

――Aさんに対してパワハラをされていた?

「多分、そういうことないと思いますよ」

 さらに質問をするも、「お話しすることはないですね。申し訳ないですけど」と電話が切れた。

「Casa」宛てに質問書を送ると、執行役員や監査役、課長ら5名が取材に対応。

 宮地氏がA氏に一連の発言をした事実は認めた上で、「我々はコンプライアンス上、問題がないと思っています」と執行役員が回答。

 さらに執行役員は「社長の言葉が乱暴であることは否定しません」とした上で、「言葉が乱暴というのは逆に信頼してもらっているのかなと」。監査役は「『街金くずれ』と言われたけど、乗り越えたよね。みんな何か崩れているんですよ、人生。でもここで再生されている」と宮地氏への感謝の言葉を述べた。

 OMM法律事務所の大塚和成弁護士はこう指摘する。

「A氏が書類送検されたということを鑑みても、『地獄に落としたる』『死ぬほど苦しめ』は刑法の『脅迫罪の害悪の告知』にあたると思われます。法的措置を望めば、パワハラにより損害賠償請求も可能だと思われます。また、『輩と付き合っとる』は反社会的勢力との交際をほのめかすものであり、上場企業の代表取締役としてコンプライアンス上問題であり、適格性の問題になり得ると思います」

 Casaは、「反社会的勢力基本方針」を定めており、その第一項で<反社会的勢力とは断固として対決し、取引関係を含めた一切の関係を遮断します>としている。宮地社長の「輩と何人も付き合っている」などの発言は、反社会的勢力との交際を疑わせるだけに、上場企業として説明が求められることになりそうだ。

「週刊文春」12月3日(木)発売号では、宮地社長の経歴やA氏に対する“パワハラ”の内容、社員に対する日常的な叱責の様子などを詳報する。

 

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年12月10日号)

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