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自由でも平等でもない米国

アメリカというと、まず自由の国で、率先して平等な社会を実現してきたというイメージがあるが、じっさいはそうでもない。

最近の経済的な格差問題は別としても、奴隷制度が全州で撤廃されたのは、1995年だった(つい最近!)というのには驚いた。

ここでいう奴隷制度の撤廃とは、合衆国憲法修正第13条の批准のことであるが、最後まで残っていたのは、ミシシッピー州だったそうだ。

いま住んでいるマサチューセッツ州はリベラルな土地柄であるが、それでもタクシーの乗車拒否にあって、タクシー会社を訴えてやると怒っていた黒人をみた。

男性よりも低い賃金しか支払われなかった女性を救済する、「リリー・レッドベター公正賃金法」をオバマの民主党が成立させたのは、昨年のことだった。それでも共和党の保守層は、いまだにこの法律に大反対だし、先の選挙でもロムニーは同法を支持するとはいわなかった。

マイノリティーにとっては、まだ自由が制限されているのはさておき、アメリカ社会には成人に期待される行動規範がいろいろあって、決して何でも自由の国とは言い切れないところがある。

たとえば、子どもの目につくところにポルノやアルコールを置いてはいけないとか、男性にとっては、公共の場所では女性・子どもは絶対優先であるとか、アメリカ国歌が聞こえてきたら、立ち止まって胸に手を当てなければいけないとか、そこらへんは、日本社会のほうが自由度が高いと感じる。

もっとも、自由は独立宣言を起草した白人の発案ではなく、彼らは自由とは何かをネイティブ・アメリカンから学んだという話もある。

その後、白人がネイティブ・アメリカンをどう扱ったかをみれば、自由や平等を極めて利己的に解釈したのはあきらか。

アメリカ流の自由や平等というものは、いまでも白人男性が主役で、しかも制約付きの部分がないとはいえない。

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