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東京・調布市トンネル工事「陥没被害」埋め戻し後1カ月で「また道路がくぼんだ!」


11月26日現在の陥没現場。埋め戻し後にぴったりと揃っていた、基礎と地面に段差が……

「ガレージと道路のあいだに、隙間が空いているでしょ。10月18日の陥没被害後、事業者が徹夜で埋め戻したけど、そのすぐあとに、隙間ができ始めて。地元では、みんなが『ふたたび地盤の沈下が起きてるんじゃないか』と不安がっています」

 そう語るのは、東京都調布市に住むジャーナリストの丸山重威氏(79)だ。世間を騒がせた「東京外環道のトンネル工事」で “再陥没” が起きた、というのだ。

 被害地域に暮らし、長年、東京外環道の建設反対訴訟に関わってきた丸山氏のもとに「いつ、また事故が起きるのか」という、地元住民の不安の声が集まっている。

「そもそもトンネル工事の掘削機が地中を通った衝撃で、私の自宅の外壁にできたとみられる亀裂もあるんです。そして、陥没後、ボーリング調査をしたら――」(丸山氏)

 地盤の陥没後、事業者のネクスコ東日本は掘削を停止し、ボーリング調査を始めた。すると、11月3日に陥没現場北側の地下5mに、長さ30m高さ3mの空洞、11月21日には、陥没現場南側の地下4mに、長さ27m高さ4mの空洞が見つかった。この南側の空洞から、わずか数mの “真上” に、丸山氏の自宅はある。

「もちろん、住民たちが自宅を建てる前にボーリング調査をした際は、空洞などいっさい見つかっていませんでした。国と事業者は『原因は調査中』と言うだけで、ただただ陥没した穴や空洞の修復を進めています。補償の話など、いっさいありません」(同前)

 11月26日の取材時には1日中、20分おきにミキサー車が来て、凝固剤を混入した土砂を地中の空洞に注入していた。北側の空洞の穴埋めは終了したが、「終了を報告する紙が自宅に投函されただけで、説明会すら開かれない」と丸山氏は話す。

 南側の空洞の穴埋めは、12月いっぱいかかるという。付近には、高さ4〜5mの防音シートが並び、住民からもピリピリとしたムードを感じる。度重なる騒ぎに、閑静な住宅街が一変した――。

 埋め戻し作業後に起き “再陥没” について、ネクスコ東日本は、こう平然と答えた。

「おそらく施工時に、アスファルトの厚さの検測をしていなかったからです。定期的に測量をおこなっており、(再陥没も)把握しております。現在のボーリング調査などが終わり次第、補修するつもりです」

 補修する必要があるならば、住民に説明があってもよいのでは――。丸山氏は憤る。

「それどころか、住民対応の責任者が誰かも、はっきりしない。情報をまとめ、説明する姿勢すらないから、住民は置いてきぼりにされています」

 そもそも、なぜこんなにも被害が多発する地盤の地下を、直径16mの掘削機が掘削する工事に踏み切ったのか。「新しい法律が原因で、こんなずさんな工事が進められるようになってしまったんですよ」と丸山氏は言う。

 2001年に施行された「大深度地下法(大深度地下の公共的使用に関する特別措置法)」では、地下40m以深の工事であれば、地上の地権者とは契約や交渉をする必要がない。

「自宅の地下を掘られていることを、知らなかった人ばかりです。南側空洞の近くには、2カ月前に家を新築した人もいます。地価の下落も心配ですし、次に陥没が起きれば、人命に関わりかねません」(同前)

 掘削機は停止したまま、今も陥没現場の地下に残っている。住民の不安はいつ解消されるのだろうか。

(週刊FLASH 2020年12月15日号)

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