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菅首相は安倍前政権によるコロナ対策の無能・無策ぶりも継承したようだ

 昨日の時点で、新型コロナウイルスの国内感染者は新たに2685人が確認され、過去最多を更新しました。東京都が561人で最も多く、地域の一部が「Go To トラベル」事業の対象から外れた大阪府(463人)と北海道(252人)が続いています。

 大きな感染の波が来ていることは誰の目にも明らかでしょう。菅首相は安倍政権の継承を掲げて出発しましたが、前政権による新型コロナ対策の無能・無策ぶりも継承してしまったようです。

 このような事態になっても、相変わらずの「自助」最優先という無為・無策ぶりが際立っています。新自由主義的な自己責任論がコロナ対策でも貫徹されているということになります。
 「三密を避けて外出しないで欲しい」「食事中でも会話する時にはマスクを」などと、お願いするばかりではありませんか。国民がそうしてきたのに、それでも感染が拡大しているというのが現状です。

 必要なのは国民の側の「行動変容」ではなく、政府の側の「行動変容」ではありませんか。このような緊急事態に直面して、政府がどうするのかが問われているのです。

 それなのに、今になっても政府としてどうするのかが不明で、菅首相は「Go Toキャンペーン」の見直しに消極的です。「Go To トラベル」の見直しについては知事に任せ、小池都知事との間で責任をなすり付け合っています。
 「Go To トラベル」を見直したくないのは、「二階の縛り」があるからだと思われます。首相にしてもらった二階さんは全国旅行業協会の会長で、運輸・旅行族のドンですから。

 このキャンペーンを前倒しして、旗を振ってきたのは菅首相自身でした。その責任を認めたくないということが先に立って、国民の命は二の次ということなのでしょう。

 大体、一貫して菅首相の対応は異常です。安倍前首相ですら記者会見を開いて国民に説明していたのに、菅さんは首相に就任した時を除いて、一度も記者会見を開いていません。
 日本学術会議会員の任命拒否や安倍前首相による「桜を見る会」前夜祭の問題などについて、記者から質問されることを恐れているからでしょう。それでも一国を率いるトップリーダーと言えるのでしょうか。

 このような緊急事態には、直接、国民に語りかけて本気度を示すことが最も重要です。逃げ回ってばかりいたのでは、国を挙げてコロナウイルスの感染阻止に取り組むという決意が伝わらず、結局は後手後手に回って感染を拡大させてしまうことになります。

 国民の健康と命、暮らしを守ることを最優先にできないという点では、安倍前政権と同じ過ちを繰り返しています。経済の再生やオリンピックの開催など、政治的な思惑を優先させるから、本気になって拡大防止に取り組むことができず、後手後手に回ってしまうのです。

 菅首相からすれば、コロナ感染を抑えて経済を再生させ、オリンピック・パラリンピックを成功させたうえで、解散・総選挙に打って出たいと考えているのでしょう。口を開けば「人類がコロナに打ち勝った証としてオリンピックを開催したい」と言っていますが、その本心は「菅政権がコロナに打ち勝った証として解散したい」ということではないでしょうか。

 しかし、今のままでは経済再生は難しく、オリンピックも完全な形で開けるかどうか分かりません。自らの無能・無策によって「コロナに打ち勝てなかった証」を示すことになる可能性の方が高いのではないでしょうか。

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