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新型コロナワクチン、従来型と「まったく異なる仕組み」でスピード認可

インドネシアのワクチン臨床試験(写真:AFP/アフロ)

 11月26日、東京都は、新型コロナウイルスの感染者が新たに481人報告されたことを発表した。気温の低下とともにやってきた新型コロナの第3波だが、ワクチンの開発は急ピッチで進んでいる。

 アメリカの製薬大手「ファイザー」は、20日にFDA(アメリカ食品医薬品局)に緊急使用の許可を申請。製薬会社「モデルナ」も、近く申請する方針だ。25日、アメリカのアザー保健福祉長官は、早ければ12月10日ごろにワクチンの供給が始まるとの見通しを示している。

 現在、各所で開発されているワクチンは、新型コロナウイルスの遺伝子を使っており、従来型と仕組みがまったく異なるのだという。いったいどういうことか、元WHO専門委員で、医学博士の左門新氏に聞いた。

「ワクチンは、大きく分けて『従来型』と『mRNA』の2種類あります。

 従来型は、ウイルスを培養した後に弱毒化、あるいは不活性化させて体内に投与し、抗体を作らせます。抗体ができることで、新たな病原菌が体内に侵入しても、症状が軽くすむんです。風疹やインフルエンザワクチンがこのパターンです。

 一方、mRNAワクチンは、細胞内の「mRNA(メッセンジャーRNA)」という遺伝物質を利用します。ウイルスそのものではなく、ウイルスの遺伝物質を投与し、抗体を作らせるのです。

 ウイルスを培養するには長い期間かかりますが、mRNAはウイルスの遺伝情報さえわかればいい。従来型では開発から製品化まで5~10年かかりましたが、mRNAは大幅に時間短縮が可能です。事実、この1年足らずで複数の会社が認可の段階まで到達しました。大量生産を考えると、mRNAがはるかに優位なんです」

 数万人の被験者を対象にした試験で、ファイザーは「95%」、モデルナは「94.5%」の予防効果があると報告されている。ただ、mRNAワクチンは、これまで人に使われたことがほぼないことから、長期的な安全性については未知数とされている。

「とはいえ、有効性95%というのは、非常に高い数字です。インフルエンザワクチンの有効性は40~80%程度ですから。両社の治験には数万人が参加しており、認可のための人数として少ないわけでもない。

 問題は、副障害が出るかどうか。何かしら長引いてしまう症状が出るか見極めるには、数万人では少ない。100万人に数人でも重篤な副障害が出るなら、ワクチンとしては許されない。仮に認可が下りたとしても、今後長期的に検証していく必要があるでしょう」(左門氏)

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