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そろそろ東京電力の法的整理の議論を本格化してもいい

東京電力は、最終的に法的整理を選択せざるを得なくなる。これが、今日現在の私の見立てである。

原発事故の収束時期が未だに見えていないが、東京電力が電気料金の値上げを言い出したということで東京電力の応賠償能力に赤ランプが点灯したということだ。福島第一原子力発電所の原子炉の相次ぐ爆発で放射性物質の拡散、放射能汚染被害の拡大ははじめから言われていたことだが、東京電力の現有資産ですべての被害の補償が出来るなどとは誰も考えていなかっただろう。どうやっても電気料金の値上げに持って行かざるを得なくなる。

しかし、重大事故を起こした東京電力の後始末の費用を一般利用者が負担する電気料金で賄うというのは、余りにも筋が悪い。

これでは東京電力ではなく、東京電力の一般利用者が事故を起こしたのと同然になる。被害者の方々への賠償資金を捻出するために一般の利用者の方々に相応の負担をお願いしたい、電気料金の値上げを了解していただきたい、などとお願いしても、なんとまあ虫のいい話だと一蹴されるのが落ちである。この電気料金の値上げは認可すべきではない。政府が電気料金の値上げを認めなければ、東京電力は確実に資金ショートを起こす。

東京電力が法的整理に移っても混乱を招かないようにするのが、枝野氏や細野氏、さらには野田氏の大事な役割だ。これに加えて復興担当相の平野氏を加えれば奇しくも4人の「野」が官邸に揃っている。この4人で東京電力の法的整理への移行時期をいつ頃にするのが一番いいか、検討しておくことだ。

常識的には来年の3月頃がいいだろう。それまでは電気料金の値上げなど認められるはずがない。まずは東京電力の法的整理に移行して、東京電力の事業を承継する新しい会社を設立した後でないと電気料金の値上げなど利用者が許すはずがない。

駄目なものは駄目、と始めから割り切っておくことだ。原発事故による賠償請求についての東京電力による説明会が各地で開催されることになっているようだが、東京電力の存続を前提とする現在の時点での説明会にはあまり意味がない。

賠償請求関係の書式も被害者の目から見て実に使い勝手の悪いものになっているようで、東京電力やその関係者の事務能力が相当低そうだということが見えている。まずは、簡易裁判所に申立てる賠償請求調停申し立て書程度の簡略な記載でいいはずである。利用者の便宜を第一に考えないような書式は、どんなに法律的に精緻で完璧だと自惚れても実際には役立たない。根本的に物の見方を変えるべきである。

この際東京電力は、法的なアドバイザーを一新したら如何だろうか。
どうも目下のところアリバイ作り的な仕事しかしていないように思えてならない。
私だったら、古賀氏のような経験者を採用してみるところだ。

どうせ法的整理になることは避けられないのだから、今の内から体制を整えておくことだ。

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