ホテル側に支払う代金でもこれは安倍氏側が不足分を補っていたということは、誰もがそう思っていました。
それにも関わらず、安倍氏は頑として認めず、国会でも否定ばかりしていました。
それがいよいよホテル側から安倍氏の事務所宛の領収書が出てきてしまい、否定することができなくなりました。
現在、安倍氏が今なお内閣総理大臣だったらどうなるのか。
もしかしたら逆に秘書のせいにして居座っていた?
ということが難しいと判断したから、辞職したのでしょう。
黒川氏を検事総長にすることにも失敗しましたし。検察庁を抑え込むことに失敗したことから捜査の状況までもが報道されています。
もっとも立件まで辿りつくのかどうか。最後はいつもの検察に戻ってしまうかもですが、それでも安倍氏の事務所が不足分を支出していたことが公になったということは非常に大きなことです。
「「桜を見る会前夜祭」問題でニューオータニ元社員が「5000円ありえない」 安倍首相の強気の裏にニューオータニ幹部との関係」(リテラ2019年11月19日)
「“忖度ホテル”の烙印押されたニューオータニ、ANAホテルの実直さ見せつけられ苦境に」(MONET VOICE 2020年2月18日)
安倍氏が総辞職したのも既に詰んだ状態だったということを認識していたからで、あとは在職期間の新記録を更新するまで何とかばれないでくれ、ということだけが最後の気がかりなことだったことでしょう。

2020年10月27日撮影
秘書に対してどのように確認したのか(自分で直接、呼んで確認したのか、秘書任せにしたのか)、別の秘書からホテル側に照会させたのか、公正さを重んじるのであれば、その作業を弁護士に依頼したか(顧問弁護士ではダメです)、ということなのですが、当たり前の作業をやっていなかったし、実に簡単な調査によってわかることをせずに、国会では「ない」と否定してきたんですから安倍氏自身がウソとわかった上での答弁だったということになります。最初から安倍氏は、真相を知っていたよね、ということになります。
あれだけ報道で疑惑を報じられてきたんだから、常識的な方法で調査していないということ自体があり得ず、今般、明らかになったように領収書は安倍氏の事務所宛だったのですから、安倍氏にやる気さえあれば、真相には簡単にたどり着けることができました。
今さら「知らなかった」などという弁解を通用しません。「知らなかった」というのはやるべき調査、簡単に真相に行き当たる調査を敢えてしなかった、なぜなら、真相を安倍氏が知っていたからということになるからです。
管氏も官房長官として否定してきていましたが、こんなウソ答弁で国会、ひいていは国民がバカにされてきたのですから、この疑惑に蓋など許されません。
それにしても何の疑問も持たず、桜を見る会のツアーに参加した安倍氏の支持者たちの存在が地方の小選挙区制の元で保守票の強固な地盤となっていることがうかがえます。
東京や都市部ではこうした手法は使えません。当選に必要な票も多く(定数不均衡)、こうしたツアーにも参加してくれません。
さらに安倍氏が疑惑の渦中にあるとき、それでも安倍氏を擁護してきた自民党や公明党の議員たちは一体、自分たちの議員としての姿勢についてどのように考えているのでしょうか。人として恥ずかしいという気持ちはないのでしょうか。誰が見ても疑惑の固まりだったのに黙りであったことを全く恥じないなんて、議員としてどうかと思います。
さらに、これでも安倍氏をかばい立てする人たちって、一体、何なのでしょう。
日本社会の病理です。
「「桜を見る会」の異常 書類はすぐ捨てた 予算は初めからオーバーで安倍氏のために芸能人をたくさん集める意図だったことがばれてしまうものね」