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これから債券投資を始めるのは、割に合うのか?やめた方が良いのか?

週末に届いた、「The Economist」の最新号(2012.11.10.-16)の表紙は、オバマ大統領夫妻が抱き合う、あの有名な写真でした。それはともかく、記事の中で気になったのは、世界的な金利低下に伴う、債券投資のリスクについて取り上げた「Deaperately seeking yield」です。

金利低下に伴って、大企業の中にはお金を安く調達できるチャンスと考え、社債の調達が過去最高レベルまで増えてきているようです。投資家側から見ても、株式ファンドやマネーファンドは資金が流出しているのに、債券ファンドには資金が流入している状態です。

確かに、今年の直近までのアメリカの債券投資のリターンは、9.4%で、ハイイールド(高金利債券)になると13.6%のリターンです。金利の低下(債券価格の上昇)と金利収入で、投資家も債券によってメリットを得ていることがわかります。

しかし、債券投資には2つのリスクが存在すると、この記事は指摘しています。

1つは、景気後退によって企業業績が悪化し、債券を発行している企業が破綻するリスクです。企業の信用リスクに見合った、債券利回りが得られなければ、投資家は債券投資からメリットを得られなくなってしまいます。

もう1つのリスクは、世界経済が回復して、金利が上昇し、債券が下落する可能性です。過去にも1994年にアメリカのFedが、突然金融政策を引き締めに転じた例があるようです。ただ、少なくとも現時点では、景気回復と金融引き締めというシナリオの可能性は低く、Fedも2015年までは現状の金融緩和を続けると見られています。他の先進国でも、景気が回復する兆しは見えません。

債券投資に投資家の人気が集まっているのは、株式投資に対する魅力が無くなっていることの裏返し。つまり消去法で選ばれている部分もあると思います。金利が低くても、株価の上昇が期待できない株式投資より、リスクが低く、相対的なリターンは期待できるという見方です。

しかし、このまま債券市場にお金が流れ込み、金利を押し下げる状態が続けば、金利が反転した時のインパクトも大きくなります。債券投資をしていた人たちが一斉に債券から他の資産にシフトをはじめたら、どんな状態になるのか?

金利が下がれば下がるほど、債券の価格は上昇し、そのリターンを求めて、さらに債券を買う人が増え、それがまた価格を上昇させる。株式にバブルがあるように、債券にもバブルは存在します。実体経済を反映した金利低下はともかく、みんなが買うから買うという、フィードバックは、永遠には続かないということは、頭に入れておいた方が良いと思います。

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