NHK朝の連続テレビ小説「エール」でヒロイン・古山音役を好演中の二階堂ふみ(26)。戦争で音楽教室をやめざるをえなかった音だが、もう一つ……。(「週刊文春」10月22日号より転載)
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二階堂は「エール」の撮影現場で、音の夫・古山裕一を演じる窪田正孝(32)と頻繁に打ち合わせを重ねてきたという。
「彼女は『この時代の人は自分の主張をできなかったんじゃないか』と時代背景も踏まえながら、窪田さんと『夫婦の愛や絆をどう表現するか』を相談しています」(制作スタッフ)
二階堂ふみ
撮影に熱が入るのには、理由がある。
「すでに女優としての実績は十分でしたが、『どうしてもこの役をやりたい』とオーディションを受けました。彼女は沖縄出身で、子どもの頃から祖母に戦争の話を聞かされていた。その祖母の存在が奥底にあるようです」(NHK関係者)
実際、フォトブック「二階堂ふみinエール」(東京ニュース通信社)では、こう明かしている。
〈沖縄戦の中でも一番の激戦地を生き抜いた私の祖母が、アルツハイマーになったということも理由のひとつにあって。(略)まだ祖母は私が孫であることを認識できているので、“もし『エール』に出られたら、毎朝おばあちゃんに自分の顔を見せられるんだな”って〉
犬や猫6匹と暮らし、動物愛護に熱心な二階堂ふみ
一方、休憩中は共演者と談笑するなどリラックスしているという。中でも前出の制作スタッフが印象に残っているのは、故・志村けんとのやり取りだ。
「互いに飼っている柴犬の話題で盛り上がっていましたね。ニコニコ話す二階堂さんを見て志村さんは『ふみちゃんは可愛いよね』と目尻を下げていました」
愛犬家の二階堂は動物愛護の活動にも力を入れている。6月にはSNSで、犬や猫の販売・繁殖業者に対し、繁殖回数などに上限を設ける「数値規制」を訴えた。悪質な業者によって劣悪な環境下で飼育される動物が減らないからだ。
「彼女は今、繁殖犬も引き取り、犬や猫6匹と暮らしています。動物愛護に関心を持ったキッカケは、フェレットを飼い始めてから。『動物がファッションの犠牲になっていると衝撃を受けた』と語っていました。二階堂は窪田の妻・水川あさみとも仲が良く、水川も彼女のSNSに『おふみに心から賛同』と活動を応援するメッセージを寄せていた」(スポーツ紙記者)
戦争体験の学びや動物愛護に熱心な二階堂。実は14年に名門、慶応義塾大学総合政策学部にAO入試で合格した現役の大学生だ。一浪してまでの入学に、当時は「必死に食らいついていきたい」と語っていた。
ところが――。
すでに“大学7年生”になる計算…
「入学当初は必修科目の体育の授業や、服飾系の授業で見かけました。ただ、彼女が入学した14年に学則が変わり、SFCの学生は入学時に『データサイエンス科目認定試験』を合格の上、統計解析などの科目を履修するのが3年生への進級条件となった。相応の数学力も求められるため、もともと文学部志望だった二階堂さんには厳しい条件です」(慶応大生)
二階堂が入学したのは14年。すでに“7年生”になる計算だが、現在は朝ドラ撮影のため、休学中という。「8年で卒業できないと“放塾”」(別の慶応大生)とも言われるが、慶応大学に確認したところ、
「休学期間の上限は設定されていません。8年を過ぎても復学できる可能性はございます」
二階堂の事務所は、
「(在学状況などは)回答を控えさせて頂きます」
慶応卒業に向けて、“エール”を送りたい。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年10月22日号)