記事
- 2012年11月09日 17:57
2012.11.09
■11月某日 解散をめぐる綱引きで揺れる国会。特例公債法案の決議の見通しがついたことで、全国紙は一斉に年内解散総選挙との方向で報道した。政局好きの政治メディアやワイドショーとしては年内の解散総選挙で話題を煽り、視聴率や部数拡大で稼ぎたいという下心があるのだろうが、いささか早計すぎる政局報道ではないのか。解散のための環境づくりの条件として野田民主党が上げているのが、この特例公債法案、違憲状態にあるゼロ増5減と議員定数削減、それに加えて税と社会保障の一体改革の論議を進展させるための国民会議の設立である。残りの二つの条件は、まだ先行きが見えない段階だ。特に難航が予想されるのが議員定数削減だろう。国民に消費増税を求める以上、議員の側も身を削る必要があるという狙いだが、政党によっては強い反対も予想される。
野田民主党としては来年度の予算案にも着手したい意向を見せていたが、これを断念したとしても、年内解散総選挙の線は薄いはずだ。それは、支持率17,8%にまで落ち込んでいる野田民主党としては、いま解散総選挙に打って出ても惨敗は必至である。解散権は総理の専権事項ということになっているが、解散先送り派の輿石幹事長の意向を無視するわけにはいかないはずだ。政権の座にしがみついて生き延びる術かない民主党としては解散をなるべく先送りし、折を見て総辞職を選択する可能性も捨てきれないのではないか。その際は、細野豪政調会長が選挙の顔として選ばれるのではないか。一部の報道では野田民主党はTPPへの参加を決めた上で、それを争点に選挙を戦うのではないかとの見方もあるが、民主党内がTPP参加で一本化できる可能性はほとんどゼロである。さらに、離党者を生むリスクの方が高い。そうなれば、民主党は衆議院で過半数を失い、野田総理の不信任決議が通る事態になる。
話は変わるが、文部科学大臣に就任した大学の田中真紀子議員が、三校開設に関して「大学設置認可の在り方を根本的に見直す必要がある」として取り消した一件が波紋を呼んだ。小泉政権の規制緩和で、学校経営への参加条件を緩くしたこともあって、現在の大学数は783に上る。そのうち、半数近くは定員割れ状態。大学の質も学生の質も低下し、大学は出たけれど就職がないというのが実態。田中大臣は新設を認める大学設置・学校法人審議会事態の在り方を問題にした訳だが、三校の猛反発を受け、あっさりと開設を承認した。政治主導を説く正論ではあったが、数日で前言を撤回し、「やっぱりきつかった。役所の壁は堅くて高かった」と述べた。新設校はすでに認可を前提に、校舎を建てて教員も募集して、学生募集を始める方向で準備を進めていたため、大学側は怒りを爆発させた。
しかし、この問題の本質は、バンバンと認可を出す文科省の行政システムにあり、それを前例踏襲で長年やってきたことの悪弊にある。日本の大学教育全体の見通しや大学の質や内容を問題にすることなく、お役人仕事を放任してきた政治家の責任だ。結果的に認可された大学に関しても、一部の週刊誌は問題ありの開設という記事も掲載していた。田中大臣が最悪だったのは、呆気なく腰砕けに終わったことだ。
日本維新の会の橋下徹代表は、当初は大飯原発再稼働に反対していたが途中で一部容認に転じ、最後には原発輸出はOKとした。こうした政治家のブレまくりは政権交代に失敗した民主党が悪しき前例をつくったともいえる。最近になって、民主党が政権公約を守らなかったことに対する反省と総括を打ち出している。民主党の路線を大幅に修正して選挙に望む作戦なのだろう。政権交代に期待して民主党に投票した層が離れて少数政党に転落するだろうが、有権者にすれば第二自民党路線として分かり易くなるはずだ。
野田民主党としては来年度の予算案にも着手したい意向を見せていたが、これを断念したとしても、年内解散総選挙の線は薄いはずだ。それは、支持率17,8%にまで落ち込んでいる野田民主党としては、いま解散総選挙に打って出ても惨敗は必至である。解散権は総理の専権事項ということになっているが、解散先送り派の輿石幹事長の意向を無視するわけにはいかないはずだ。政権の座にしがみついて生き延びる術かない民主党としては解散をなるべく先送りし、折を見て総辞職を選択する可能性も捨てきれないのではないか。その際は、細野豪政調会長が選挙の顔として選ばれるのではないか。一部の報道では野田民主党はTPPへの参加を決めた上で、それを争点に選挙を戦うのではないかとの見方もあるが、民主党内がTPP参加で一本化できる可能性はほとんどゼロである。さらに、離党者を生むリスクの方が高い。そうなれば、民主党は衆議院で過半数を失い、野田総理の不信任決議が通る事態になる。
話は変わるが、文部科学大臣に就任した大学の田中真紀子議員が、三校開設に関して「大学設置認可の在り方を根本的に見直す必要がある」として取り消した一件が波紋を呼んだ。小泉政権の規制緩和で、学校経営への参加条件を緩くしたこともあって、現在の大学数は783に上る。そのうち、半数近くは定員割れ状態。大学の質も学生の質も低下し、大学は出たけれど就職がないというのが実態。田中大臣は新設を認める大学設置・学校法人審議会事態の在り方を問題にした訳だが、三校の猛反発を受け、あっさりと開設を承認した。政治主導を説く正論ではあったが、数日で前言を撤回し、「やっぱりきつかった。役所の壁は堅くて高かった」と述べた。新設校はすでに認可を前提に、校舎を建てて教員も募集して、学生募集を始める方向で準備を進めていたため、大学側は怒りを爆発させた。
しかし、この問題の本質は、バンバンと認可を出す文科省の行政システムにあり、それを前例踏襲で長年やってきたことの悪弊にある。日本の大学教育全体の見通しや大学の質や内容を問題にすることなく、お役人仕事を放任してきた政治家の責任だ。結果的に認可された大学に関しても、一部の週刊誌は問題ありの開設という記事も掲載していた。田中大臣が最悪だったのは、呆気なく腰砕けに終わったことだ。
日本維新の会の橋下徹代表は、当初は大飯原発再稼働に反対していたが途中で一部容認に転じ、最後には原発輸出はOKとした。こうした政治家のブレまくりは政権交代に失敗した民主党が悪しき前例をつくったともいえる。最近になって、民主党が政権公約を守らなかったことに対する反省と総括を打ち出している。民主党の路線を大幅に修正して選挙に望む作戦なのだろう。政権交代に期待して民主党に投票した層が離れて少数政党に転落するだろうが、有権者にすれば第二自民党路線として分かり易くなるはずだ。



