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我が国最大の自動車産業の現状は エコカー減税等延長とサポカー補助金活用を

我が国最大の自動車産業は47都道府県で雇用を創出(出所:経産省)

 「日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

11月に入って、各種団体から予算確保や税制改正について、自民党として要望を受けています。そして、第3次補正予算編成に向けての経済対策の議論が各部会で始まるとともに、11月19日(木)からは自民党税制調査会の議論も始まりました。

その中の焦点の一つが、我が国経済の中心を支えてきた最大の産業の自動車業界の振興です。

●我が国の経済を牽引してきた自動車産業

11/19 自民党自動車議員連盟総会の様子(衆一議員会館で)
自動車関連16団体から要望を聴く

我が国最大の自動車関連産業の規模は以下です。

・出荷:約60兆円(製造業の約2割)

・雇用:約530万人(全産業の約1割) 

  自動車製造業の雇用は中京圏等が多いが、関連産業は全都道府県に雇用創出。

・設備投資:約1.5兆円(製造業の約2割)

・研究開発費:約2.9兆円(製造業の約2割)

・輸出:約16兆円(全体の約2割)

 裾野の広い自動車産業は、他産業への波及効果も最大です。近年、その割合が増加しています。特に、鉄鋼製品、ゴム・プラスチック製品、非鉄金属、産業用電気機器等は自動車業界への依存度が高い傾向にあります。

 今回のコロナ禍で、我が国自動車製造業は、4月の前年同月比は約5割減となり、リーマンショック時の2倍となってしまいました。夏から秋に感染状況が収まり、製造や販売は回復しつつありますが、冬場に向かう中で、再々流行の様相となってきました。経産省によると、今年度の販売は1.5割減の予想となっています。

●100年に一度の変革期にコロナ禍が重なる

(出所:経産省)

 今回のコロナ禍の前から、自動車業界は100年に1度の変革の時を迎えていると言われています。

気候変動、デジタル化、少子高齢化などの経済構造変化への対応、それに、情報化や技術革新が急速に進む中で、インターネットとの接続化(Connected)、自動運転化(Autonomous/Automated)、所有から共有化(Shared & Service)、電動化・水素技術化(Electric)という「CASE(ケース)」技術、MaaS(マース=mobility as a service)と呼ばれる物流と人流の垣根を超えて車を利用したい時だけ利用すること等への社会実装への対応に迫られ、世界市場の拡大に加えて、研究開発費が増大しています。そこで、従来の業界を超えた協業・提携が加速化し、自動運転・サポカー(安全運転支援車)領域を始めとして、供給側に開発対応を求める領域が増加しています。

その上に、コロナ禍となり、さらなる対応が求めれることになっています。世界同時多発的な需要減少への対応と共に、中長期的な構造変化への対応も求められ、双方をうまく対応できる企業は限られています。

経産省では、有識者会議を立ち上げ、自働車産業の将来像を検討しています。それによると、短期目標として足下の危機対応は、①資金繰り等の対応による事業の安定継続、②優れた人材・技術の見極め・確保、③需要変動見極めと計画性が求めれています。

そして、中長期目標としてポストコロナにおける競争力向上を見据えた「攻め」の取組が必要であり、①将来の成長性を見据えた事業領域の再編・他社との提携、②事業活動の再構築(業務領域のどこに付加価値があるのかというバリューチェーン再編や設備デジタル化)、③優秀な人材の育成(事業承継や多様な人材の活用)、④機密情報・機微な重要技術の管理(サイバーセキュリティ強化や経済安保)、⑤移動するというあり方自体の変化への備えが求められています。

  002_03_00.pdf (meti.go.jp)

コロナ禍によって、自動車を起点とした移動革命を加速して、社会にとって恩恵拡大とコロナ禍での問題解決の機会の一石二鳥にする必要があります。これに、菅総理が2050年までに二酸化炭素排出を実質ゼロにしようという宣言が出しましたので、尚更です。

●安全運転支援車・サポカーの普及 新車は9割、保有は2割

11/20 自動運転車サポカー推進議員連盟総会の様子(参議員会館で)

 自動車製造各社は、高齢運転者の事故多発を受けて、「安全」を最重要課題として位置づけ、安全運転支援装置を積極的に新車に搭載してきました。

 ・衝突被害軽減ブレーキ 371万台(国内向け生産台数93.7%)

 ・ペダル踏み間違い時加速抑制装置 331万台(83.8%)

 ・車線逸脱警報装置 360万台(91.0%)

 ・先進ライト(自動切替型前照灯) 277万台(70.0%)

 ・後付け可能な安全運転支援装置 各社開発 国交省が認証

 以上のような安全運転支援装置搭載車(サポカー)の販売比率が大きく上昇してきたのですが、保有全体で見ると普及率は約2割に留まっています。

 高齢運転者の事故が大きく報道されることが多いのですが、若年運転手の死亡事故も多発しており、年齢に関係なく、全ての自動車に安全運転支援装置を普及させることが重要になってきています。サポカーとサポカーではない車を比較すると、事故率は5割も低下していると言われています。

●補助金と減税で支援 サポカー補助金の執行率が5割

クリーンエネルギー車(CEV)の普及見通し(出所:経産省)

 そこで、自動車業界からは、安全な車の普及促進のために、現行のサポカー補助金1100億円やCEV(クリーンエネルギー車=電気、ハイブリッド、燃料電池、クリーンディーゼル等)補助金130億円の拡充・延長、またエコカー減税(自動車重量税)の継続、環境性能割の臨時的軽減等取得時の負担軽減約500億円、保有から利用への変化の中で自動車関連税制の簡素化等の要望が出されています。

 ・CEV補助金の詳細は http://www.cev-pc.or.jp/hojo/cev.html

 自動車関係諸税は、地方公共団体の貴重な財源となっており、コロナ禍で地方財政が厳しくなっています。しかしながら、前述した通り、自動車関連産業について、製造関連は中京圏に多いのですが、ガソリンスタンド3万弱、整備工場9万以上をはじめ関係者が全国各地にあるわけで、地方の経済と雇用を支えているわけです。コロナ禍からの回復は2・3年かかると言われており、当分の間、減税を続けさせて頂ければと思います。

 サポカー補助金は、コロナ禍でもあり、執行が5割に留まっています。経産省には、自動車業界と協力して、65歳以上のサポカー補助金の広報の強化を依頼しました。国交省には、車検時に後付け安全装置を整備することを、全国の整備工場と連携して推進すべきだと訴えました。

 自動車産業は、我が国最大の産業であり、コロナ禍からの回復途上でもあり、将来の国と地方の財源確保の上でも、予算と税制の両面でしっかり支援していきたいと思います。

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