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「小室さんはふさわしくない」眞子さまの気持ちを無視するモラハラ人間が多すぎる

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秋篠宮家の眞子さまが結婚への「お気持ち」をつづった文書を、宮内庁が公表した。しかしネット上では反発する声が目立つ。ドイツ出身のコラムニスト、サンドラ・ヘフェリン氏は「皇室の一員という特殊な事情があったとしても、結婚は好きな人とするのが一番いい。家や親の問題を理由に反対するのは筋違いだ」という——。

婚約が内定し、記者会見される秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さん
婚約が内定し、記者会見される秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さん=2017年9月3日、東京都港区の赤坂東邸 - 写真=時事通信フォト

眞子さまの揺るぎない「お気持ち」

11月13日、宮内庁は小室圭さんとの結婚が延期されている秋篠宮家の長女・眞子さまの「お気持ち」を文書で公表しました(なお宮内庁のウェブサイトには掲示されていませんが、報道各社が全文を公表しています)。

そのなかで眞子さまは「小室さんと結婚後の生活がどうあるべきかを話し合いながら考えてきたこと」「結婚について否定的な意見もあることを承知していること」に触れた後、「二人が互いに幸せな時も不幸せな時も寄り添えるかけがえのない存在であること」だと述べています。

特に印象的だったのは「結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」というくだり。「生きていくために必要な選択」——眞子さまはハッキリとこう述べました。それなのに世間ではなぜこうも反発の声が強いのでしょうか。

まだあった「嫁ぐ」という考え方……結婚相手の「家」を問題視する人々

眞子さまの「結婚は生きていくために必要な選択」だというお気持ちを受けてもなおインターネットでは「眞子さまはだまされている」「結婚には反対」という意見が多く見られます。反対意見のなかで目立つのは「小室さんの家族」を問題視する声です。

週刊誌が取り上げてきた母親の金銭トラブルや父親および父方家族の自殺が「結婚に反対する理由」として挙げられており「そんな問題のある家族がいる人とは一緒になるべきではない」という意見が幅を利かせています。

ただ上記に書かれているようなことはあくまでも彼の「家族」の話であり、小室さん「本人」がしてきたことではありません。

戦後にいわゆる「家制度」が廃止されてから70年以上が経ちました。「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立する」と日本国憲法(日本国憲法第24条1項)で決められており、結婚をすることは相手の家に「嫁ぐ」ことではないはずです。また結婚相手の「家族」に過剰にこだわることは差別につながるという認識も近年は社会でひろく共有されているかのように思えました。

しかしながら、今回の眞子さまと小室さんの結婚について、世間では当たり前のように「結婚相手の家族に問題があるから、結婚に反対する」という意見が21世紀、いや令和の今もなお幅を利かせているのでした。

本人の気持ちより「親」や「家」が優先される謎

制度上は廃止された「家制度」ですが、多くの人が「家」という考え方をまだ引きずっていると感じることがあります。筆者の知人の30代前半の日本人男性は先日こんな話をしてくれました。

その男性は大学在学時から8年近く、ほぼ遠距離で交際を続けていました。婚約指輪を渡し、プロポーズも済ませ、二人は結婚するつもりでいたけれど、結局は「彼女の父親の猛烈な反対」で女性の心は折れてしまい、別れざるを得なかったとのこと。

地方都市に住む女性の父親が「娘がそのまま東京で結婚することに反対で地元に帰ってきてほしかった」のも理由ですが、もっと大きな理由は、男性の弟が仕事をしていないことでした。その男性は「ずっと遠距離でしたが真剣に付き合っていたのでショックでした。それに家族も否定され……。気分はバツイチですよ」と話しました。

離婚、人間関係の問題
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Tero Vesalainen

「長年交際して別れた」なんていう話は世界中にごまんとあり、珍しいことでも何でもありません。でも筆者がひっかかったのは「日本では弟が“仕事をしていないこと”が破談の理由になる」という点です。

筆者の出身地・ドイツではどんなに親がエリートでも「兄弟が働いていないから結婚に反対した(された)」という話は聞いたことがありません。そういう発想じたいがありません。そもそも「結婚を親に反対されたから結婚を諦めた」という話をドイツではあまり聞きません。

ドイツには親が子供に対して“Solange deine Füße unter meinem Tisch sind…”(和訳「貴方の脚が私のテーブルの下にあるうちは……」)という言い回しをよく使いますが、これは「未成年で親と一つ屋根の下に住んでいるうちは親の言うことを聞け」という意味です。

逆にいうと「成人したら結婚も含めて何でも自分で選択し、自分の好きに生きてよい」ということです。

結婚は「家」とするものではない

ドイツには結婚は男女(または「女&女」「男&男」)、つまりは当人同士の問題だという共通認識があります。性別に関係なく結婚後も夫婦が二人とも仕事を持ち働くことが普通です。

仮に配偶者の兄弟がニートであっても、成人した兄弟に金銭的な援助はしません。「働いていない成人の弟」はあくまでも「弟本人の問題」だと見なされますので、「家」が白い目で見られることはありません。

前述の知人男性の元交際相手に関しては、女性の父親が「ニートの弟がいると将来何があるか分からない」と懸念していたとのことです。しかしこの「将来」というのは、実際のところ誰にも分からないのです。ネガティブなことを書くようですが、今は健康に働いていても鬱になったり、病に倒れたりする話はそれこそごまんとあります。

当人同士が互いに好きだという感情を持っているにもかかわらず、そのことよりも「将来問題になるかもしれない家族や親族」に注目してしまうのは、日本ではいまだに「家単位」でものを考え、かつての「家制度」の感覚から抜け出せていないと言わざるを得ません。

結婚式場の受付ホール
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kazuma seki

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