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ボーイング737MAX、米当局が運航再開承認 停止から1年8カ月


[ワシントン/シアトル 18日 ロイター] - 米連邦航空局(FAA)は18日、2度の墜落事故で346人の死者を出した米ボーイング<BA.N>の旅客機「737MAX」の運航停止措置を1年8カ月ぶりに解除した。

FAAのディクソン長官は、商業航空史上で最長となった同機の運航停止を解除する文書に署名。FAAは、乗客を乗せた運航を再開する前にボーイングや航空各社が完了する必要のあるソフトウエアの更新や操縦士訓練の変更に関する詳細を公表した。

事情に詳しい関係筋3人が明らかにしたところによると、ボーイングは運航再開時に、MAX機の全便を監視する24時間体制の指令室を設けるという。

FAAのディクソン長官はロイターに対して「(MAX機は)航空史上最も精査された航空機だ」と語り、「実施される設計変更は、2度の墜落のような事故が再発する可能性を完全に排除するものだ」と指摘した。

また「徹底的に精査し、可能な限りのことを行った」とし、機体の安全性に「100%自信を持っている」と強調した。

米航空会社は操縦士のシミュレーター訓練などFAAの要件を完了すれば商業運航の再開が可能になるが、海外での運航は各国当局の承認次第となる。

カナダとブラジルは18日、独自の審査を継続するとした上で、早期に手続きを完了するとの見通しを示した。中国などでは運航再開のめどは立っていない。

世界各国はかつて、何十年にもわたりFAAの基準と足並みを揃えてきたが、737MAXの墜落で、航空安全分野における米国の優位性に打撃が生じたことが浮き彫りになった。

ボーイングの主力機である737MAXは、新型コロナウイルス感染の再拡大や欧州の新たな貿易関税、737MAXに対する不信感などの強い逆風に直面する中で運行を再開することになる。

FAAは、事故で問題になった機首を自動的に下げる失速防止装置(MCAS)の問題に対処するため、新たな操縦訓練やソフトウエアの更新を義務付ける。

737MAXを保有する米航空各社は18日、新型コロナの影響で大幅な減便となっている運航計画にMAX機を段階的に戻すのに合わせ、保守や訓練に関するFAAの要件に対応していく方針を示した。

このうち、アメリカン航空<AAL.O>は12月29日に運航を再開する予定。ユナイテッド航空<UAL.O>は2021年第1・四半期に、サウスウエスト航空<LUV.N>は同第2・四半期に再開する。アラスカ航空<ALK.N>は来年初めに最初の機体を受け取り、3月に運航を開始する見込み。

ボーイングとの関係が近過ぎるとの批判を浴びてきたFAAは、運航停止中に製造・保管された約450機の737MAXの耐空性をボーイングが認定することを今後は許可せず、FAAが直接検査する方針を示した。検査は1年以上かかる可能性があり、航空機の引き渡しが遅れることになる。

ボーイングのカルホーン最高経営責任者(CEO)は従業員向けメモで「これから引き渡す機体の一つ一つが、当社のブランドと信頼を取り戻すための機会になる」と訴えた。

ボーイングはメンテナンスを維持したり、元の購入者からのキャンセルが続いた737MAXの新しい買い手を見つけるのに苦慮している。需要は新型コロナ危機によってさらに低迷している。

こうした障壁がありながらも、737MAXの納入を再開することで、ボーイングのほか、運航停止に関連した減産で財務がひっ迫していた何百もの部品供給業者にとって、重要な資金の流れが再開することになる。

*内容を追加しました。

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