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米国の大統領選挙の不合理さは日本も似ているということを自覚しよう

 米国の大統領選挙の仕組みは普通に考えたら変です。何で選挙人を選ぶという間接方法をとっているのでしょうか。このような間接選挙方法に不合理だと考える人は多いはずです。

 特に全体の得票数では上回っているのに選挙人の数で負けたが故に勝者になれないというのはどう考えても不合理です。

 それで得をしているのはトランプ氏だったり共和党だけです。

 都市部は民主党、地方は共和党というような強固な支持基盤をそれぞれが持っているわけですが、地方(特に南部)に手厚い割り振りがあるからこそ共和党が得をしているわけです。

 1人を選ぶ大統領選挙に手数不均衡なんて、明らかに変です。

 定数不均衡問題と全く同じ構造なのですが、日本も同様です。これまで定数不均衡のために自民党がどれだけ得をしてきたか。

 特に参議院選挙。地方の1人区は定数不均衡の恩恵が強く自民党に働きました。合区となった鳥取、島根、高知、徳島はいずれも自民党の指定席でした。今後、このような「合区」としなければ定数不均衡には対応できなくなります。

 そこで自民党から出てきたのが合区解消のための憲法改正です。心底、党利党略のためだけなのですが、お家事情のために改憲なんてとんでもないことです。

参議院合区解消のための改憲を言い出す自民党の党利党略

2020年10月25日撮影

 さらに衆議院も一緒。米国の総取り方式のやり方と一緒。一票でも多い方が独占するという意味では全く同じで、一票でも少なければ全部、死票になります。大統領選挙だったら当選できなかった方が死票というのも結果だけを見れば仕方ないとも言えても(死票の出方がいびつだから、総得票数が多いに落選するという不合理な結果となる)、議会選挙では本来、民意を反映しなければならないのだから、どう考えても正当化は無理。

 小選挙区制のために自民党が大きく得をしているというこの制度のあり方を見直すべきでしょう。

小選挙区制の弊害は明らか 比較第1党だけが得する民意を反映せず 共産党の肉を切らせて骨を断つ決断が結果を出す

米国大統領選挙 得票数の多いヒラリー氏が落選という不合理な制度 日本の小選挙区制も同じレベル

 得票数に応じた議席であるべきは当然で、小選挙区制は最悪の定数不均衡そのものといってもいいくらいです。

 米国の大統領選挙制度の不合理さを思うなら、その目で日本の選挙制度も見てみましょう。不合理さが浮き上がって見えてきます。

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