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AI(人工知能)で政策提言 都市集中より地方分散の転換を

AI活用によるシナリオ比較(出所:広井良典京都大学こころの未来研究センター教授)

 「日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

●AI活用で政策提言 都市集中型より地方分散型

11月13日(金)、参議院自民党政策審議会(二之湯智会長)が開催され、広井良典京都大学こころの未来研究センター教授から、AI(人工知能)を活用した2050年を目指した国土政策の提言を聞きました。講演要旨は以下です。

京都大学は、日立製作所のAIとの共同研究を行い、平成29年2017年9月に研究成果を公表しました。それによると、2050年の日本を視野に収めながら、①人口、②財政・社会保障、③地域、④環境・資源という4つの持続可能性に注目し、我が国が持続可能であるための条件やそのためにとられるべき政策を提言する内容とのことです。分析結果は、149の指標を使って、日本社会の未来にとって、2万の未来シナリオをつくり、23に分類して、それを6つに集約しました(冒頭の表参照)。それは、一番下の赤色の21から23のシナリオである「都市集中型」よりも、上に行く程「地方分散型」となり、それが最も持続可能性や幸福度合が高くなり、そのもっとも大きな分岐点は8~10年後だというのです。

http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/1709hiroi_hitachi/

a) 都市集中シナリオ

主に都市の企業が主導する技術革新によって、人口の都市への一極集中が進行し、地方は衰退する。出生率の低下と格差の拡大がさらに進行し、個人の健康寿命や幸福感は低下する一方で、政府支出の都市への集中によって政府の財政は持ち直す。

b) 地方分散シナリオ

地方へ人口分散が起こり、出生率が持ち直して格差が縮小し、個人の健康寿命や幸福感も増大する。ただし、次頁以降に述べるように、地方分散シナリオは、政府の財政あるいは環境(CO2排出量など)を悪化させる可能性を含むため、このシナリオを持続可能なものとするには、細心の注意が必要。

8~10年後までに都市集中型か地方分散型かを選択して必要な政策を実行すべきである。今から8~10年程度後に、都市集中シナリオと地方分散シナリオとの分岐が発生し、以降は両シナリオが再び交わることはない。持続可能性の観点からより望ましいと考えられる地方分散シナリオへの分岐を実現するには、労働生産性から資源生産性への転換を促す環境課税、地域経済を促す再生可能エネルギーの活性化、まちづくりのための地域公共交通機関の充実、地域コミュニティを支える文化や倫理の伝承、住民・地域社会の資産形成を促す社会保障などの政策が有効。

持続可能な地方分散シナリオの実現には、約17~20年後まで継続的な政策実行が必要である。地方分散シナリオは、都市集中シナリオに比べると相対的に持続可能性に優れているが、地域内の経済循環が十分に機能しないと財政あるいは環境が極度に悪化し、前述した分岐の後にやがて持続不能となる可能性がある。これらの持続不能シナリオへの分岐は17~20年後までに発生する。持続可能シナリオへ誘導するには、地方税収、地域内エネルギー自給率、地方雇用などについて経済循環を高める政策を継続的に実行する必要。

●地方分散型への転換のために

以上の広井教授のAI活用の政策提言である都市集中型から地方分散型への転換は、概ね納得できるものでした。広井教授の提言に沿うと、地方分散型への転換のためには、効率化を重視し過ぎず、財政再建やカーボンニュートラル(実質二酸化炭素排出ゼロ)を急がず、仕事や医療健康面は少々我慢しようということになります。

現在は、東京や大阪、名古屋の大都市圏集中型となっており、都道府県や広域市町村圏の多極分散型を実現するためには、改めて国土の均衡ある発展という政策が必要だということになります。

11月16日(月)には、自民党国土交通部会等において、来年度の税制改正案や今年度第3次補正予算のための経済対策の議論が始まりました。

我が国はエネルギー等の資源が少ない海洋国家であり、その条件から海や空、そして陸上への切れ目ない物流と人流の運輸と社会基盤の整備を行っていく必要があります。そして、そのための人材育成が欠かせません。

引き続き地方分散型の転換に向けて、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」に取組んでいきたいと思います。

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