記事

【ストアアプリ】、実に7割が買い物中に利用!流通コンサルタントも自己否定の時代へ?

【トップ画像を見る】

■電話やカメラ、手帳、ゲーム、お財布など様々な機能を搭載したスマートフォンは生活のあらゆる場面で使われている現代人の必需品だ。ミレニアルなどの若い世代はスマートフォンに依存するほど使いこなしている。

大手チェーンストアも顧客にシームレスで便利な買い物を提供するためストアアプリの開発に莫大な投資を行っている。これからの消費者はスマートフォンを使いこなして買い物を便利に行うことが予想できるからだ。

実際にほとんどの消費者が買い物にストアアプリを使いこなしている。特に食品スーパーにおいてはアプリが買い物ツールとしてなくてはならないものになっていることが最新の調査で明らかになった。

マーケティング企業のアコスタが9月25日~10月5日までに行った調査によると実に10人中9人となる89%がスマートフォンを店内で利用している。

2015年は67%だったことから5年で20ポイント以上も増加したのだ。特に若い世代となる18~39歳の93%がスマートフォンを買い物につかっている。

アコスタの「食品のモバイラゼーション(The Mobile-ization of Grocery)」レポートでは国内のスマートフォンユーザーが2.6億人以上いるとしており、買い物中にスマートフォンを使う人が2.3億人以上いることになる。

買い物中にスマートフォン・アプリを使うことも快適だと答える人も年々増える傾向で、2015年の35%、2017年の42%、そして現在では58%の人が店内で楽に使っているというのだ。

さらに10人中7人となる人が食品スーパーが提供しているストアアプリを利用しているのだ。これが大手チェーンストアがストアアプリ開発を積極的にすすめている理由になっているのだ。

ストアアプリではショッピングリストやクーポン、店内での商品ロケーション検索など便利な機能が充実しつつある。

なかでもターゲットのストアアプリは秀逸だ。ターゲット・アプリは単に操作性に優れているだけではない。便利でお得な買い物ができるように特殊な機能がいくつか加えられている。

クーポン機能となるサークル・オファーズ(旧名はカートウィール)は優秀だ。サークル・オファーズ(Circle Offers)はターゲットが提供する500~700アイテムのディスカウントを値引きする機能。

値引き対象となる多くの商品が「アップ&アップ(Up & Up)」や食品の新プライベートブランド「グッド&ギャザー(Good & Gather)」などターゲットのプライベートブランド(PB)商品で、多くが5%~10%の値引きとなっている。

値引き期間も短いものでは「当日1日のみ」から、最大1ヶ月以上にも及ぶ長期間のものもある。利用者は購入したい商品をタップしてリストに加え、購入時にお店のレジでバーコード(スマートフォンもしくはプリントアウトで提示)をスキャンし値引きを受ける仕組みとなる。

サークル・オファーズは期限内であれば同一商品の値引きを何度も受けられることも人気の秘密となっている。

サークル・オファーズは店内で対象品をストアマップで見つけやすいようにする「ターゲット・サークル・ニア・ユー(Target Circle Near You)」機能がある。

使い方は店内でターゲット・アプリを起動し、ターゲット・サークル・ニア・ユーを開くとストアマップが表示される。ターゲットのストアマップに利用者が青い丸点となって現在の居場所がわかるようになっているのだ。

利用者の周囲にはサークル・オファーズの値引き商品が緑色のマークとなってストアマップ上で示される。ストアマップの下には対象商品の画像と商品名、アイル(売り場の通路)番号が記されており、さらに見つけやすいようになっているのだ。

利用者が動いてもマップ上のサークル・オファーズ商品は動かず表示されたままとなっているため探しやすい。リフレッシュ・ボタンをタップしない限り、サークル・オファーズ商品が新たに表示されないのだ。

ターゲット・アプリには5%オフとなるレッドカード決済機能の「ウォレット(Wallet)」や簡単返品となるeレシート「店舗での購入履歴(Store Purchase History)」、履歴からすぐに再注文できる「再購入品(Buy It Again)」など便利な機能が満載となっている。

ターゲットは競合ウォルマートに対してオムニチャネルショッピングで遅れを取っているが、ストアアプリの機能性ではキャッチアップしている。

5G時代となればスーパーマーケットチェーンを含め大手チェーンでストアアプリにさらに便利な機能が加わっていくのだ。

トップ画像:マーケティング企業のレポート「食品のモバイラゼーション(The Mobile-ization of Grocery)」によると実に10人中9人となる89%がスマートフォンを食品スーパー等の店内で利用している。このファクトから食品スーパーを専門にするコンサルタントも大変化もしくは自己否定を強いられる時代に入った?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤はよく当ブログでクライアントに「助言した」「アドバイスした」と書いてはいますが、実のところ上から言うような感じの「⭕⭕しなさい」とは絶対に言いません。旧世代のコンサルタントのように威厳で押し切っても今では誰も聴いてくれないからです。ではどうするのかといえば、そうせざる得ないように数多くの事例を「紹介する」だけです。言い訳できないようにIT等を使った買い物体験をしてもらい、外堀を埋めていきます。カスタマーファーストにイノベーションで格段に便利になった買い物を否定はできません。逃げ道を塞ぐように未来を見せるのですね。したがってクライアントが年長者であっても、グループ売上高が数兆円の企業のトップであっても、わざわざ嫌われるような言い方をせずにすむということです。ファクトベースで事例を見せるわけですから、皆さん、頭を抱えます。よく比喩にする「阪神ファンが巨人ファンになる」ほどの行動をしなければ生き残れないということを強烈に思い知るからです。

⇒つまり自分の中にも抵抗感があるだけでなく(社内で反対勢力が生じるほど)周囲から猛反発をくらうという変化、自己否定。自己否定とは今まで培ってきた仕事のやり方から自分が拠り所としてきた成功法則など全てを否定することです。後藤はよく「チェーンストア理論の陳腐化」を指摘しています。当ブログ読者の中にも、自分が若い時に学んだ理論が使えないといわれれば苛立たしく感じる方もいると思います。一方で時代の流れを認めなければならないとも思っているはず。同じ葛藤が、流通コンサルタントにもあると思います。食品スーパーの米国研修について「お店の売り場を見て回るだけでは視察にならない」と何度も強調しています。しかしストアアプリを使った研修は日本在住の流通コンサルタントにはできません。なぜなら何十とあるアプリ機能を事前に使ってみる準備が必要だからです。身銭を切らないとできないことは彼らはしません。エントリー記事にあるようにストアアプリを学ばなければ、アメリカ流通を学ぶ意味がありません。
食品スーパー客の実に9割がスマートフォンを使っているという事実。これまでクライアントに「変化しろ」といっていた流通コンサルタント自身が「巨人ファンが阪神ファンになる」ほどの自己否定を強いられています。店長インタビューや参加者の料理対決等でメッキしていた米国研修は終了です。

あわせて読みたい

「ビジネス」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    GoTo見直し 協力体制みえず幻滅

    中村ゆきつぐ

  2. 2

    GoTo停止の是非を論じる無意味さ

    木曽崇

  3. 3

    医療崩壊を煽る報道に医師が怒り

    名月論

  4. 4

    松本人志のGoTo巡る案に賛同続々

    女性自身

  5. 5

    みんなで隠蔽した近藤真彦の不倫

    渡邉裕二

  6. 6

    宮迫&中田&手越共演で「TV崩壊」

    かさこ

  7. 7

    コロナ禍で缶コーヒー離れが加速

    文春オンライン

  8. 8

    政府の問題先送り まるで戦時中

    猪野 亨

  9. 9

    新井浩文が語った「性的武勇伝」

    文春オンライン

  10. 10

    欧州の学者 日本と差は「民度」

    WEDGE Infinity

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。