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転売とパチスロで月収50万円!アイドルグループ「豆柴の大群」のCD予約券を偽造した大学生の錬金術

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裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火です。今回、傍聴したのは、9月16日に東京地裁で行われた佐藤佑紀被告人の初公判。渋谷の大手CD販売店で女性アイドルグループ「豆柴の大群」のCD予約券8枚を偽造し、CDを騙し取ろうとしたとして逮捕された事件です。罪名は詐欺未遂と偽造有価証券行使でした。

豆柴の大群は、TBS系のバラエティ「水曜日のダウンタウン」内のアイドルオーディション企画「MONSTER IDOL」から生まれた5人組アイドルグループで、安田大サーカスのクロちゃんがプロデューサーでした。(現在はアドバイザー)

国民的アイドルが絡んだ事件のため、傍聴席は満席かと思いきやメンバーの数と同じ5人しかいませんでした。

まずは起訴された内容から。2020年4月7日午後6時14分、HMV渋谷店で被告人は偽造した予約券8枚を店員に手渡し、CD『大丈夫サンライズ』8枚(8800円相当)と引き換えようとしましたが、店員に偽造を見破られ未遂に終わったというもの。

詐欺が失敗したので詐欺未遂で、予約券を偽造したので偽造有価証券行使の2つでの起訴となっています。ニュースを聞いて「予約券ってそもそも何?」という疑問がありましたが、それは検察官の冒頭陳述の中で明かされました。

CDと引き換えられる予約券をカラーコピーして偽造


検察官の冒頭陳述によると、被告人は犯行当時も裁判時も大学生。前科前歴はありません。

被告人は元々アイドルを応援する資金作りのためにCDの転売をしていたそうです。3月下旬、被告人はアイドルの応援で知り合った19才の専門学生と、2人で前もって入手した予約券をカラーコピーして、カッターで切って偽造の予約券を作成。

そして犯行当日の4月7日。被告人らはHMV渋谷店に行き、店員に大量の予約券を手渡したといいます。予約券の中に同じ通し番号の予約券が8枚あり、店員が不審に思ったというのが事件の流れになります。

取り調べに対し店員は「52枚の予約券を受け取り、番号が重複しているのが8枚あったのでニセモノと気付いた」と供述しているとのこと。個人的には「予約券52枚って何のための券なの?」と疑問を抱きました。説明も無く冒頭陳述が進んでいくためチンプンカンプンです。

すると、検察官は続けてローソンエンタテインメントの担当者の供述を朗読し始めました。担当者は取り調べに対し「イベントなどでCDの発売前に料金と引き換えに出しているのが予約券。その予約券を指定された店舗に持って行くとCDと引き換えられるようになっている」と述べているそうです。

つまり、握手会などの特典を受けるために事前にCD代を支払った証の券になります。ネーミングとしては「予約」だけど、すでに「支払い済み」の券ですね。アイドルファンには当たり前かも知れませんが初めて知りました。

これまた個人的な疑問としては「今回は通し番号でバレたけど、お店にあるCDの枚数が合わなかったら怪しまれるのでは?」と。

すると、続けて被告人の供述が朗読されました。取り調べに対し被告人は「他の店に比べてHMVはチェック体制が甘かった。CDを引き換えないファンも多く、CDの数が合わなくてもお店は不思議に思わないはず」と述べているそうです。

HMVのチェック体制が甘いというのはあくまでも被告人の意見なので実際はどうなのかは分かりませんが、代金を支払ってCDの引き換えに来ないファンがいるなんて驚きました。これはCDが1枚売れたことに換算されるのかも気になるところですが、特典のためだけにお金を支払っているファンが存在しているようです。

被告人の彼女が証言「転売とスロットで生計を立てていた」

写真AC

法廷には情状証人として、被告人の彼女が出廷。ずっと傍聴席に座り待っていたため、純粋な傍聴人は4人しかいなかったということになります。

まずは弁護人からの質問。

弁護人「被告人との関係を教えて下さい」
証人「同居している恋人です」
弁護人「面会には行きましたか?」
証人「平日は毎日行きました」
弁護人「どんな話をしましたか?」
証人「佐藤さんのご両親から伝言を預かったり、差し入れをしたりです」

被告人の親は岩手県に住んでいるようで、コロナの心配もあって東京に行くのははばかられるため彼女を介して連絡を取っていたようです。

弁護人「被告人のどんな性格を直すべきだと思っていますか?」
証人「熱が入ると周りが見えなくなるので…」
弁護人「今後ですけど、どんな監督をしていきますか?」
証人「日頃から怪しいことがないか注意深く見守ります」

弁護人と約束を交わしていました。質問はされていませんでしたが、事件を理由に別れたりせずに、近くで指導するということなんでしょう。

続いて検察官から。
検察官「同居はいつからしてるんですか?」
証人「2020年の4月です」
検察官「いつから付き合ってるんですか?」
証人「2020年の3月です」
検察官「ふ〜ん」

検察官としては、被告人を指導監督していくには関係として浅くないか? と言いたいのでしょうか。まだまだ付き合いたてではないかと。

次は裁判官からの質問。
裁判官「あなたの職業は無職ということですか?」
証人「はい」
裁判官「2人の生活費はどうしていますか?」
証人「私の貯金や、彼が転売した売り上げとスロットです」

まさかこの場で転売が生活費になっているなんて供述をするとは!

裁判官「ん? んん? ん? 転売って今回みたいな違法な物?」
証人「違います」
裁判官「適法な転売ね?」
証人「はい」
裁判官「今後生活に困りませんかね?」
証人「今年中に仕事を見つけるように頑張ります」

と、情状証人として来ているにもかかわらず働くことを約束させられる彼女。転売とパチスロで生活しているという謎のカップルのようです。

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