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政府は感染拡大抑止に本腰を入れよ

11月に入って北海道をはじめ全国で新型コロナウイルスへの感染が拡大しています。11日はこれまで、北海道で197人、東京で317人、大阪では過去最多の256人が新たに感染しました。

東京と大阪の感染拡大は先月末のハロウィンの影響もあるのかもしれませんが、新型コロナウイルスと気温や湿度との関係について調べた研究結果は複数報告されており、やはり寒くなり湿度が低くなったことが感染増につながっているのではないでしょうか。ヨーロッパ諸国では多くの国でロックダウンが再開されていますが、気温の違いから考えてヨーロッパの現状は日本の一か月後の動向を予測するのに目安となるのは言うまでもありません。

ここで、これまでGoToトラベル事業に関しては懸念されていたほどの感染拡大要因にはなっていませんでしたが、移動や外食を奨励するGoToキャンペーンは明らかに感染拡大抑止と正反対の方向にある施策であり、感染拡大が予想される冬場においてもこの事業を継続することに関しては、懸念すべき点が多くあります。

感染が急速に拡大している北海道に関して「GoToから外す状況でない」などと言っている赤羽国交相や西村コロナ対策担当相は、首相の意に沿った発言を繰り返すだけのお飾り的存在にすぎず、彼らが感染拡大抑止へイニシアティブを発揮することなど全く期待できません。しかしながら、少なくとも今月末までは感染が拡大している札幌市に関しては、GoToキャンペーン適用の新規受け付けを停止すべきです。

官房長官時代から菅首相は、GoToキャンペーン事業を推し進めた一方で感染拡大防止には無関心であり続けました。正直、やっている事の方向性はトランプ米大統領と変わりません。これまでの安倍-菅政権の新型コロナウイルス感染拡大抑止対策はお世辞にも褒められたものではなく、欧米に比べて感染者数・死者数が低く抑えられてきたのは日本国民(在住民)のモラルの高さ・衛生問題への意識の高さに起因する部分が多いでしょう。しかしながら、冬場においてウイルスの伝染力が高まるとすればより一層の対策が必要になり、一人一人の努力で済む話ではありません。

残念ながらこれまでの菅首相の言動から見れば、感染爆発抑止策に対して首相が明確なヴィジョンを持っているとは到底思えません。問題点が指摘されてきたコロナ特措法の再改正に関しても、全国知事会や自民党都連が要望を行ったのに、加藤官房長官は「時間がかかる」、「法改正は次の通常国会で議論する」などと消極的な対応を取っています。特措法再改正はいわゆる「第2波」と呼ばれた今夏から要望されていたことであり、要は菅政権がやる気がないだけです。

10日に首相官邸で開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部の資料を見てもいまだにクラスター対策の比重が強く、店舗や職場などでの感染防止策をより強力に進めることが必要です。街を歩いていると、狭くて窓を閉め切った喫煙可の安い居酒屋が若者で満員になっている光景を外から目にすることがありますが、こうした店でクラスターが発生することを大いに懸念せざるを得ません。

このような状態を政府が放置しているのが不思議です。最近は三密の度合いを測定できるCO2センサーが一万円くらいで売られているので、政府はGoToに金をかけるよりも店舗や企業がこうした機材を導入することに支援を行うべきです。

最後に、日本学術会議のことで記者から攻められるから記者会見を行いたくないのでしょうが、菅首相は記者会見を開いて(国民演説という新しい方法でも良いですが)、自ら国民に感染予防の徹底を訴えるべきです。

特に、①会食などでは飲食行為以外の時間はマスクを着用すべき、②箸やフォークなどの共用はやめるべき、③店舗や職場での換気を徹底すべきだなどといったメッセ―ジは、新型コロナウイルス対策分科会の尾身会長が言うのと、首相が言うのでは全く意味合いが異なります。色々問題があるイギリスのボリス・ジョンソン首相ですが、感染予防に関して国民演説やtwitterを通じて自ら積極的に国民に訴えかけていることは評価すべきです。

菅首相が自ら説明することを嫌がる政治姿勢を変えずに感染防止対策にも力を入れなければ、安倍政権末期のように感染拡大と共に国民からの政権批判が高まり、首相はそれに耐えられなくなるでしょう。
鈴木 しんじ
博士(理学)
日本型大統領制を実現するリベラル新党、
政治団体「社会民主進歩党」代表

党公式サイト
https://sdpp.jp/
我々は新型コロナウイルス感染抑止の徹底を訴えます
https://sdpp.jp/party_policies/

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