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香港政府、民主派議員の資格はく奪 中国全人代の方針受け

香港立法会(議会、定数70)で11日、野党所属で民主派の議員4人が議員資格をはく奪された。中国政府はこの直前、香港独立を支持する議員を失格とする方針を発表しており、この方針に沿って香港政府が判断した。

中国政府はこのところ、香港で認められている自由や権利を制限しようと動いている。

抗議活動に参加した民主派議員も、今後、失職する見込みだという。立法会では現在、民主派議員が19議席を占めている。

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中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会はこの日、国家安全保障の脅威とみなされる行為をした立法会議員を失格とする方針を発表した。そうした行為には、香港の独立を支持する、中国の香港での主権を認めない、あるいは香港での問題に外国勢力の介入を求めることなどが含まれるとした。

これにより、香港自治政府は裁判所で訴訟を起こすことなく、直接的に議員を排除できるようになった。

中国政府は6月、中国からの分離独立や中央政府の転覆、テロ行為、外国勢力との結託などを禁止する香港国家安全維持法(国安法)を制定。前年まで続いていた反中国政府・民主化の抗議デモを受けたもので、すでに活動家が逮捕されており、抗議運動も沈静化した。

「名誉の資格はく奪」

今回、議員資格をはく奪されたのは、公民党の楊岳橋氏、郭栄鏗氏、郭家麒氏と、民主派グループ「専業議政」の梁継昌氏の4人。

郭家麒氏は記者団に対し、「デュープロセス(適正な手続き)を踏み、システムや機能を守り、民主主義と人権のために闘うことが議員資格はく奪につながるなら、私にとっては名誉だ」と話した。

香港では先に、新型コロナウイルス流行で延期された議会選挙について、民主派議員12人の出馬が禁止されている。今回失職した4人は、いずれもこの12人に含まれている。

この4人は、香港で人権侵害を行った責任者を制裁の対象とするよう、アメリカ政府にはたらきかけていたという。

「資格ない議員がとどまることはできない」

香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は記者団に対し、今回失職した4人は、来年の議会選の出馬資格がないことがあらかじめ分かっていたと説明。

全ての議員は香港の憲法ともいえる「香港特別行政区基本法」や、国安法を含む法律に従う必要があると述べ、「立法会で働く資格がないと判断された議員に、引き続き議員を続けてもらうことはできない」と話した。

また、残りの民主派議員が辞任することで立法会が「イエスマンだけの」機関になるのではないかという懸念も一蹴した。

香港立法会では他の民主派議員も脅威にさらされている Getty Images

イギリス政府と中国政府は香港返還前の1984年、「一国二制度」を維持することで合意。1997年の返還後50年は、香港で集会結社の自由や表現の自由、報道の自由など基本的人権が保障されるという約束も含まれていた。

しかし国安法の施行後、こうした権利が侵害されていると、西側諸国などからも批判が上がっている。

イギリス政府は国安法に対する措置として、香港返還以前に生まれた香港市民が持つことができるイギリス海外市民(BNO)パスポートの保持者と、その扶養家族は、来年1月からイギリスの特別査証(ビザ)を申請できるようになると発表した。

現在約30万人がBNOパスポートを持っており、さらに約290万人がBNOパスポートの申請資格があるとされている。

イギリスのこの措置を中国政府は激しく非難しており、10月には「直ちに過ちを正す」よう求めた。

(英語記事 Hong Kong disqualifies pro-democracy lawmakers

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