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“薬事法”違反の疑いも 高橋比奈子文科副大臣がコロナ未承認薬の推奨ビラ配布 - 「週刊文春」編集部

 新型コロナウイルスの治療を巡って、高橋比奈子文科副大臣(62)が配布したビラに法律に違反する疑いがあることが、「週刊文春」の取材でわかった。

【画像】問題のビラ

 高橋氏はテレビ岩手の元アナウンサーで、盛岡市議、岩手県議を経て、2012年の衆院選で初当選。以来、3回連続比例復活で当選している。父が元共産党岩手県議の横田綾二氏(故人)という経歴も話題になった。今年9月に発足した菅政権で、文科副大臣(科学技術・文化担当)に就任している。


高橋副大臣 ©共同通信社

 問題のビラは、高橋氏が今年9月、選挙区がある岩手県内の自民党員などに配布したもので、タイトルは〈COVID-19 新型コロナ 漢方薬で初期に治す〉。〈咳が出る〉〈寒気がする〉〈汗をかいている〉といった症状別に漢方薬の商品名が列挙され、パッケージ写真も掲載されている。ビラには〈協力:高橋ひなこ(衆議院議員)〉と記されており、発行元は食品と暮らしの安全基金というNPO法人だ。

「高橋氏は市議時代からこのNPOの月刊誌を持ち歩いていたそうです。議会では決まってこの雑誌の内容を基に質問する。議場でも読んでいて、周囲に勧めていました」(岩手県政関係者)

 だが、厚労省医薬食品局担当者はこう語る。

「漢方薬で新型コロナ治療薬として承認を受けたものは存在しません。そのような内容を謳っているのであれば、”薬事法”に抵触する可能性があります」

 通称で”薬事法”と呼ばれる「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(現・薬機法)は、その66条で「何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない」などとしている。

 高橋氏に話を聞いた。

――治療薬として承認されていない現状でコロナが治ると断言するのは問題では?

「私は自分が何かできることを必ず提案したい人なので。治るとはお伝えせずに、こういう情報もあるのでもしよかったらご覧下さい、とお知らせしています」

――薬事法に抵触するという指摘もある。

「う~ん、ちょっと調査させて頂きます」

 高橋氏に改めて書面で見解を尋ねたところ、以下のように回答した。

「作成したNPO法人に確認したところ、薬事法に抵触するものとは考えていないとのことでした」

 新型コロナウイルスの治療薬については待ち望んでいる患者も多く、菅政権も研究開発に力を注いできた。それだけに、科学技術を所管する文科副大臣が薬事法に抵触しかねないビラを配布した今回の問題について、政府の対応が注目される。

 11月12日(木)発売の「週刊文春」では、高橋氏が環境政務官時代に科学的根拠に欠けるとされる「EM菌」の有効性を訴えていた過去や、問題のビラを巡る高橋氏との一問一答などについて詳報している。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年11月19日号)

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