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株式投資に煽りも悲観も禁物

アメリカ株式市場が活況だと報じられている。今日の日経ネット版の見出しには「NYダウ続伸、262ドル高 景気敏感株に買い続く」とあるが、市場の本当の姿ではない。

この日経のニュースを嘘だとは言わない。見出しから記事の中身に目を移すと、ハイテク株が売られたと書かれている。

NYダウは一昨日(+2.95%)、昨日(+0.90%)と連騰した。とくに一昨日の上昇率が大きく、これによって3万ドルの大台に接近した。ちなみに、日本の新聞では株価指数、とくに日経平均株価の上昇幅や下落幅を報道し、大きいとか小さいとかを述べるが、これは冷静さを欠く。本当は上昇率、下落率で述べ、分析するのが正しい。

アメリカの場合、NYダウは主要な株価指数ではない。アメリカには、NYダウに採用された30社以外に、さすが規模が大きく新陳代謝の激しい経済なだけに、大企業がたくさんある。少なくともNYダウのほかに、S&P500やNASDAQも見なければ市場の実態が把握できない。

この2日間、S&P500は+1.17%、-0.14%の推移、NASDAQ総合は-1.53%、-1.37%の推移だった。とくにNASDAQの下落が目立つ。個別にはアップル、アマゾンといったハイテク株が下落している。

この下落は、揺り戻しの一種と考えていい。「コロナ、在宅、行動の変化」を囃し、もしくはそれを先取りしてハイテク株が急上昇した一方で、航空関係を代表とする在来企業が強い悲観論によって大きく下落していたのである。

いつも思うことだし、書いた記憶があるのだが、日経新聞には2種類の記事がある。1つは相場欄に代表されるような「今日の市場の動き」「明日はどうなる」といった類の記事である。もう1つは、もう少し長期に見たトレンドの紹介、解説記事である。

それと、日経新聞の全体の傾向として、楽観的な、株価上昇を願うような記事や見出しが比較的多いことも指摘できる。冒頭の記事の見出しも、この日経新聞特有の傾向を示している。一見した見出しを俄に信じてはいけないことになる。

アメリカ株で言えば、コロナ禍による経済への悲観論を信じ、在来企業の株式を売ってハイテク株に投資していれば、短期的には大損しただろう。では今、在来企業の株式を買えばいいのだろうか。これもまた間違いだろう。相場の波に振らされ、保有する株式をころころと買えたのでは、何重にもビンタを食らう。数字を眺め、冷静に判断することだろう。

これも「ちなみに」なのだが、日本政府のコロナ対策も冷静さを欠く。というか経済対策に偏向している。感染者数から判斷するかぎり、第3波に入ったと考えるのが当然だろう。

ようやく尾身さんが重い腰を上げ、

「国内の感染状況について、適切な防止策を取らなければ急速な感染拡大に至る可能性が高いとして、対策強化を求める緊急提言をまとめた」(時事からの引用)
と報じられている。政府に対して政府系組織のトップが意見するのは、よほどの危機感があったのだろう(国民のためかもしれないし、放置すれば自身の能力を疑われかねない)。

ということで、新聞も政府の言動について、まずは疑い、自分の頭で考え、行動することが個々人に求められている。政府調に表現すれば、「自分の命と財産を守るために」。

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