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#ロックダウン世代 の希望を考える 青春を自粛させないために

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■「ロックダウン世代」問題 普通の幸せな日々は戻るのか?

皆さんは「ロックダウン世代」という言葉をご存知だろうか?「また常見が流行語大賞でも狙って怪しい言葉を考えた」と思う輩もいることだろう。ただ、これは国際労働機関(ILO)が報告書で使用した言葉で、新型コロナウイルスの影響で、教育や就職の機会、収入を失うなどの不利益を受ける可能性のある若い世代のことを指す。彼ら彼女たちのいまどきの希望とは?

少しだけ前提の話をしよう。2019年12月までの生活は戻ってくるのか?そんなイメージもまるでわかない。

変化は感じる。10月以降、対面での打ち合わせやイベントも明らかに増えた感がある。会食の誘いもぼちぼち増えている。街の様子をみると、20年くらい前の日本だなと感じる。つまり、訪日観光客はいないが、それなりに賑わっている。

スポーツなども動員数の緩和が行われた。THE YELLOW MONKEYが人数をしぼって東京ドームライブを決行するなど、音楽ライブも再開ムードではある。新日本プロレスも恒例の正月の東京ドーム大会を2日間、決行する。どれくらい観客を入れて行うのかが気になる。

一方、2019年12月まで通りの日々ではない。思えば、あの頃は冬でも人々は必ずしもマスクをしていなかったし、アルコール消毒も日常的には行っていなかった。密を避ける行動が定着しているし、人が多いと焦るようになった。

地元北海道では感染者数が増え続けている。飲食店を営む友人などは、この春のもっともキツかった時期を思い出すという。すすきのの店が、この冬をこせるか不安だと語る。公表していないだけで、すでに閉店を決意した店もあり、今後、「あの店が閉店するとは・・・」という衝撃が私たちを襲うのだろう。そんなこともあり、緩和ムードにもブレーキがかかりそうな予感がする。

ニューノーマル、新しい日常という名の、本当はアブノーマルな日々が続いている。もとには戻れないが、新しい何かにもまだたどり着いていないのではないか?

■オンライン○○は悪なのか?対面=幸せという幻想
さて、ロックダウン世代はどのようにしたら希望を持つことができるのか。この問題を深く考えたい。

少なくとも日本では、この件は大学生や若い社会人、中でも大学1年生と新入社員の問題が語られてきた。特に、大学での講義や、新人研修がオンラインになったこと、せっかく入学、入社してもキャンパスや会社に行けない様子などが問題視された。関連して、就職氷河期が再来しないか?アルバイトができない(しにくい)ことや保護者の収入ダウンなどから学生生活の継続が困難にならないか?このような環境下で学費を払う意味はあるのか?これらの論点が浮上した。

日々、若者と接する中でこれらの点は痛いほど認識している。一方、これらの議論について、これもまた「偏っている」と感じる瞬間はある(くれぐれも言うが、これらの問題を当事者として、現場で認識しており、若者が困っていないと言っているわけではない、揚げ足をとらないように)。オンライン講義=悪という前提で語っていないか。あたかも「新卒無業者」で溢れかえっているかのような印象を抱いているのではないか。すべての学生が困窮しているかのような印象で語っていないか。

一方でこの、「今まで通りの学生生活、新入社員生活とは異なる」という点に関する批判が、オンライン批判、雇用や生活の不安の話に終始しており、彼ら彼女たちがいま直面しているそれ以外の不安についての言及が弱いのではないか。さらには、彼ら彼女たちが実践している人生の新たな楽しみ方や可能性についてはまるで触れていないのではないか。

要するに、「今までの生活がおくれない」という話に終始しており、彼ら彼女たちが抱える新たな不安や、新たな希望に関する言及が少ないのではないか。これが私の問題意識だ。



9月にこのエントリーで触れたが・・・。新聞各紙が社説で対面講義の再開を訴えた。気持ちはわかる。ただ、これも簡単な話ではない。
※なお、なぜ大学が完全に対面講義に戻せないかなどの問題について、私の考えはこのエントリーと、リンク先の動画でふれているので、参照して頂きたい。



この件について、毎日新聞のこの記事が秀逸だった。オンライン講義=悪という前提はいかがなものかと。オンラインならではのメリットもある。そもそも、経済的事情などから自宅から通わざるを得ない遠距離通学者がいることなどにとって、もともとオンライン講義は選択肢の一つとして期待されていた。

もちろん、ここでフォローしなくてはならないのは、大学とは何かという話である。大学生活=勉強、だけではない。コミュニティとしての大学も考えなくてはならない。オンライン講義か対面講義かという話をこえて、「講義」だけではなく「大学生活」をどうするかという議論は必要だという点はおさえておきたい。

いずれにせよ、この議論はオンライン講義=悪という視点では議論にならない。なお、コロナ前はどうだったのかという視点も持っておきたい。この視点がなければ、コロナ明けに真の絶望が待っている。コロナ前も、講義の充実、友達ができるかどうか、居場所があるか、さらには安心して働くことができる就職先を見つけることができるかどうか、学費をいかに払うかは、問題となっていたのだ。

そもそも大人たちはコロナ前から、自分の大学生活(かなり前だし、美化されている)、理想の大学生活なるものを前提に語りがちだ。最近の大学生活を直視した上で語りたい。

■青春を自粛させないために
勤務先の大学では秋から語学やゼミを中心に対面講義を再開した。学長自らの「講義がない日も、ぜひキャンパスに」と呼びかけている。キャンパス内も明るい装飾を施した。入学式が行えなかった分、秋の講義が始まる前に、学部単位で対面のイベントも実施した。

本学部の恒例企画、1年生を対象とした奄美大島での合宿研修も、感染対策を入念にした上で予定どおり実行することになった。やはり恒例企画のハロウィンパーティーも屋外で、間隔を十分にとって決行した。

オンラインによる面談も強化している。緊急事態宣言が発令された際は、4年生全員をオンライン面談し、相談にのった。

なお、就職氷河期再来が叫ばれるが、本学部においては就職希望者の内定率は対前年比でアップしている。なんせ学生たちがよく頑張った。教職員で全力でフォローした。就職情報会社各社のデータを見ると明らかだが、「就職氷河期再来」と言うほど、求人数、求人倍率は悪化していない(昨年度より悪くなってはいるが)。

現在は卒論指導の真っ最中だ。もろもろ制約もあるが、納得のいくものが書けるよう、昼夜問わずサポートしている。そう、オンライン時代となって、平日の夜などにも指導が行えるようになった(くれぐれも言うが、私がその時間を指定しているのではなく、学生のアルバイト終了時間に合わせているのである)。

いかに青春を自粛させないか。いま、大学関係者が取り組むべきことだと認識しているし、非力、微力ながら、実践しているつもりである。

■対面だと若者は幸せ、というエゴ
前出のエントリーでふれた社説のように「対面講義の(全面)再開を」という意見がある。気持ちはわかる。私も、大学、学部、学科、科目を精査し、より広げることもできるのではないかとは考える。ただ、一方でこういう声、「対面講義復活論」が学生にとって「圧」になっている点もおさえておきたい。

対面講義は再開したものの、希望者は引き続きオンラインで受講できる。思いのほか、その希望者が多く驚いた。これらの学生に対してオンライン面談を行ったが、その事情は深刻だった。家族に医療従事者や、基礎疾患を抱えている人がいるという学生が中心だった。あるいは、一人で首都圏に住むのが不安で、実家に帰省している学生たちだった。別にキャンパスに行くのが面倒だからではない。特に家族に医療従事者や病気をしている人がいる学生は普段から不安を抱えて生きている。「対面講義再開しろ」という声は一部の学生にとってプレッシャーになっているということもおさえておきたい。

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