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悪いことの後にはいいことがあるのを期待するのは自然

野田内閣の支持率が軒並み65%前後に跳ね上がった。
おまけに民主党に対する支持率まで急上昇したというのだから、ちょっとしたマジックである。

菅内閣がひど過ぎた。
国民の期待に背くようなことをずっと仕出かしてきた。
不支持率が70%を超えるまでになっていたのだから、菅内閣の退陣を待ち望んでいた人たちが人柄の良さそうな野田氏に飛びついて今までの菅内閣に対するマイナス点を帳消しにしたのは自然と言えば自然である。

支持率はあくまで期待値を示す。
65%以上の支持率は、菅内閣に対する不支持率の反動だと思えばいい。
野田内閣は菅内閣よりは期待できる、とするのは、国民の判断が比較的健全である証拠だから、ジタバタするほどのことではない。

問題は、野田氏が総理になったことで民主党自体に対する支持率が自民党を大きく上回ったことである。

自民党は衆議院の解散総選挙を求めてきたが、菅内閣の退陣が衆議院の解散総選挙と同じようなカタルシスを国民に齎したことが分かる。
これでは、自民党としても当分衆議院の解散は出来ない。
それほど決定的な世論調査の結果である。
2年後の任期満了まで解散はしない方がいい、というのが最新の世論調査の結果だそうだから、余程のことがない限り野田氏は解散しない。

さて、何故これほどの高い支持率になったのか。
多くの国民が政党の内部での党内抗争や永田町の政争を見るのが飽き飽きしている、嫌になっているということだと思う。
自民党の国会議員や根っからの自民党支持者にとっては納得し難いことであるが、内部抗争、足の引っ張り合いは見ている者にウンザリ感を与えるということだ。

足の引っ張り合いは人の見ていないところでしっかりやって、周りにはおくびにも出さないということが必要なようだ。

野田氏は、今のところこれに成功している。
小沢氏や小沢氏の支持グループを見事に誑し込んだような風情である。
小沢氏がまるで牙を抜かれたように大人しくなって黙り込んでいるから、如何にも野田氏が小沢氏をねじ伏せたかのようにも映る。

派閥均衡人事のいいところは、こういうところにある。

それぞれのグループの顔を立ててさえいれば民主党の中で波風を立てることを回避することが出来、これに伴って支持率も跳ね上がる。
実に簡単なものだ。
今頃、野田氏はそう思っている頃だ。

この泥鰌は、食えない。
泥鰌ではなくむしろ鯰だが、やはり食えない。
野田氏は結構やり手なのかも知れない。

野田氏が小沢氏を抑え込んでいるように見える限り、野田氏の支持率は高いまま推移するはずである。
なかなか面白い現象である。

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