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アングル:米経済再生に挑むバイデン氏、金融危機とは違う処方箋必要


Ann Saphir Jonnelle Marte

[ニューヨーク/サンフランシスコ 7日 ロイター] - 米大統領選で現職のトランプ大統領を破ったジョー・バイデン前副大統領が、経済危機のさなかに新大統領としてホワイトハウスに戻ってくる。サブプライムローン問題真っ最中の2008年に副大統領に選ばれたバイデン氏にとっては、デジャブのような感覚かもしれない。

しかし経済学者やアナリストらは、当時の民主党のオバマ大統領とバイデン副大統領が立ち向かったサブプライムローン問題やリーマン・ブラザーズの破たんを発端とする世界規模の経済・金融危機と比較すると、現状はすでに最悪の時期を脱しているとみている。

2007年から2009年の経済危機時に米連邦準備理事会(FRB)の副議長を務めたドナルド・コーン氏は当時を振り返り、「まだどん底に落ちていく途中だった」と語る。当時の経済危機は米国にとって大恐慌以降最悪とされていたが、その評価も現在の危機によって影が薄くなっている。

オバマ氏とバイデン氏が就任した2009年1月、米国の失業率は依然上昇中だった。10%でピークアウトするまで、就任後10カ月間上昇を続けたのだ。

副大統領になるまで四半世紀以上を上院議員として務めたバイデン氏は、8000億ドルの景気刺激策を実現するのを後押しした。これは共和党には無駄だと酷評され、左派には少なすぎると批判された。2009年6月には財界の首脳たちが集まった場所で、「一部が無駄に使われることはわかっている」と彼なりの個性ともいえる率直な物言いをし、刺激策を受け入れるよう呼びかけた。

今日、経済的展望は再び悲惨な状況だ。厳密にいえば米国は景気後退を迎えており、第3・四半期の実質国内総生産(GDP)が史上最大の伸びを記録したものの、2020年初頭と比べると、経済規模は依然3.5%縮小している。

数百万人の米国人、特に飲食・旅行・エンターテインメント業界の労働者が職を失い、今後すぐ仕事が見つかる見込みもない。

最悪のシナリオでは、現在の不況によって女性とマイノリティーが大半を占める最下位層が拡大するおそれがある。

しかし、3月にロックダウン(都市封鎖)が行われてから、連邦政府は数兆ドル規模の経済対策を行ってきた。4月に14.7%に達した失業率は6.9%まで下がり、2009年とは違い、来年はさらに下がるとみられている。

コーン氏は、「焦点は、どうやって回復を完結させるかだ」と語った。

<経済刺激策とウイルス対策>

バイデン氏の経済政策はまず、新型コロナウイルス危機を医療・経済の両面で乗り切ることが焦点となる。

実現するには、景気対策の法案通過と、2021年上旬にも準備ができると思われるワクチンの配布がカギとなる。

多くの州では新型コロナの感染数がこれまでで最多となっており、先週は新型コロナによる死者数が6000人にのぼった。バイデン氏の当確が出る前日の6日には、米国は史上最多となる1日当たり13万人の新規感染者を記録した。

S&Pの首席米国エコノミスト、ベス・アン・ボビノ氏は、「次の大統領はまず米国民と米経済を健康にしなければならない。構造改革や政策の変更を検討できるのは、そのあとだ」と語った。

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