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米アップルが海外で納めている“法人税率”は1・93% 日本での納税額は?

iPhoneやiPadが世界中で爆発的に売れている米アップルが今年9月29日までの1年間に海外で納める法人税は、海外での税引き前収益368億ドルに対して、7億1300万ドルにとどまり、“法人税率”は平均1・93%だったことが、同社が米証券取引委員会(SEC)に提出した年次報告書で明らかになった。

米国の連邦法人税は、企業収入に応じて15~39%の8段階が適用される。英国の法人税率は24%で、アップルが海外で納めている法人税の低さが浮き彫りになっている。

英国ではスターバックス、グーグル、アマゾン、フェイスブック、コカ・コーラ、インテル、KRAFT(クラフト)といった米国際企業の租税回避行為が大きな社会問題になっており、5日、下院特別委員会でスターバックス、グーグル、アマゾンの幹部が説明を求められる。

アップルのSECへの年次報告書によると、2010年9月期の海外での税引き前収益は130億ドルで法人税額は1億6100万ドル(平均税率1・23%)、2011年9月期の海外での税引き前収益は240億ドル、法人税額は6億200万ドル(同2・5%)だった。

一方、米国での法人税額は連邦レベルと州レベルを合わせて2010年9月期43億6600万ドル、2011年9月期76億8100万ドル、2012年9月期133億1700万ドルだった。

2012年9月期売上高の割合では米国41・7%、欧州26・3%、日本7・6%、アジア・太平洋24・1%となっている。法人税額の割合では米国94・9%、海外5%となっており、いくらアップルが米国企業とはいえ「不公平」との声が海外から上がりそうだ。

英紙サンデー・タイムズによると、アップルは昨年、英国で67億ポンドを売り上げ、22億ポンドの利益に対し5億7000万ポンドの法人税を納める義務があったのに、売り上げは10億ポンド、利益は8100万ポンドにとどまったと申告、1440万ポンドの法人税しか納めていなかったという。

企業のグローバル化が進むに伴って、国際的な租税回避行為が目立っている。英国の場合、米国際企業が英国内で稼いだ利益を法人税率が英国より低いアイルランド、スイス、ルクセンブルクに移してから米国に還流させるケースが相次いで明るみに出ている。

アップルの場合は米国内からも極端な租税回避行為に対して非難の声が上がっている。

法的には問題がない租税回避行為だが、2008年の世界金融危機以降、欧米各国とも財政を再建するため、社会保障の切り捨て、付加価値税(VAT、日本の消費税)の増税などを納税者に強いているため、税の公正さ、公平さを求める声が一段と強まっている。(了)

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