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【ドローン宅配】、あれから1年!1日に数回利用する高齢者の増加で止められなくなる?



■ドラッグストアチェーン大手のウォルグリーンがIT大手アルファベットの関連企業と提携し無人機(ドローン)宅配を開始して1年が経過した。ドローン宅配によるラスト・ワン・マイルでは民間初の試みであり、空輸宅配の成功事例となった。

ドローンを使った宅配を行っているのは人口2.2万人のバージニア州クリスチャンズバーグ地区。ウォルグリーンが昨年10月18日、ドローンを使いコリバー家にウォルグリーン・セレクトの「咳止め風邪パック(Cough/Cold Pack)」を届けたのだ。

その後もドローン宅配はウォルグリーン以外の地元のお店にも拡大し、ローカルのベーカリーショップやコーヒーショップからの宅配も開始している。

このドローンを使って4月から宅配を開始したのはローカル・ベーカリーショップの「モッキンバードカフェ&ベーカリー(Mockingbird Cafe & Bakery)」。モッキンバードカフェでは注文単価が通常時の倍近くになり、人気のクロワッサンやマフィン、アーモンド・マカロンが文字通り飛ぶように売れていた。

同店のオーナーのドナ・スピークスさんはドローン宅配で大盛況となり「超素晴らしいボーナス」と語った。

外出禁止令によりモッキンバードカフェのあるクリスチャンズバーグ・ダウンタウンに人がいなくなり、4人の従業員を解雇しメニューを半分に縮小したという。現在はパートタイムとして娘に入ってもらってケーキなどを焼いているのだ。ドローン宅配を始めたことでフル生産モードに戻っている。

同じくドローン宅配を始めたコーヒーショップ「ブラフ・コーヒー(Brugh Coffee)」でも、人気のコールドブリューコーヒーが通常時の店売りの倍になった。ローカルショップにとってドローン宅配が思いがけずライフラインになっているのだ。

ドローン宅配により、注文やお持ち帰りでお客が店に入ってきたり、接触する機会はなくなる。利用者にとってもドローン宅配はありがたい。外出による感染リスクにさらされずに済むだけでなく、無人宅配なので配達員が運んだり直接の手渡しもなく安心なのだ。

現在はテスト中ということで宅配手数料が無料となっているのも注文が増える要因だ。最近では子どもたちのために図書館から絵本等を宅配するサービスも行っている。

 ウイングのドローン宅配では6マイル(約9.6キロメートル)の範囲を往復可能となっており、時速は最大70マイル(約112キロメートル)。運搬可能重量は3ポンド(約1.5キログラム)までだ。

ドローン宅配の利用はウィング専用アプリから注文することになる。利用者から注文を受け取ると、近くサービスセンターからドローンが離陸する。店が指定したゾーンの上空23フィート(約7メートル)でホバリング中、ドローンが降ろしたケーブルに取っ手のついた注文品を入れる専用パッケージをスタッフが引っ掛ける。

ドローンはケーブルを引き上げ、機体の下に注文品を収納する。その後は150フィート(45メートル)まで上昇し、時速65マイル(時速100キロメートル)で利用者宅まで届けるのだ。

利用者宅ではバックヤード(裏庭)もしくはフロントパスウェイ(玄関前の通路脇)の上空に留まりながら、ケーブルを地面まで降ろして注文品を届ける。ドローン宅配では注文から注文品が届くまで数分間となっているのだ。

感染拡大で多くの飲食店が店を閉める中、ドローン宅配であらたな出前機会が広がっているのだ。

 クリスチャンズバーグのドローン宅配は今年10月25日までの予定だったが、住民からの評判もよくまた国や地方自治体からの援助もありウイングでは期間を延長することを発表した。

 コロナ感染拡大の再襲来が確実視されているアメリカではクリスチャンズバーグの成功に倣い、他の地方自治でもドローン宅配を誘致する動きが活発化するかもしれない。

トップ動画:クリスチャンズバーグ地区で開始したドローン宅配サービスが1周年を記念してウイングがアップした動画。利用者の声として紹介された中には高齢者夫婦が「3月以来、ドラッグストアに1度も行っていませんよ。多い時には週に5回(ドローン宅配を)利用していますし、ときには1日に2~3回もあります」と笑って答えている。1日に数回利用する高齢者が増えれば、逆に止められなくなるリスクもある?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アメリカの新型コロナウイルスの1日あたりの新規感染者数が初めて10万人を超えました。4日の新規感染者数は約102,831人となり、死者数や入院患者数も高止まりを続けています。確実にパンデミック第2波が来ています。専門家は低温のほうがウイルスの生存時間が長くなると指摘しています。また人は寒いと血流が悪くなり、リンパや白血球の巡りも遅くなるので抵抗力が下がり感染しやすくもなります。

新型コロナウイルスなど呼吸器系のウイルスは気温や湿度が低くなるとウイルスが活性化し、ひろがりやすいということもあります。さらに気温と湿度が下がると飛沫がより遠くに飛び、感染拡大の要因にもなります。寒くなるとどうしても換気も怠りがちで感染リスクが高まります。(大きな声では言えませんが)コロナ感染拡大の再襲来が明白なこの冬、ドローン宅配やロボット宅配は文字通りの追い風となります。高齢者が多く住む街などに対して国や地方自治体が、ドローン宅配に補助金を出してサービスを開始する事例が増えます。

 ただ利用者の声にある1日に2~3回の利用は、ヘビーユーザーを通り越してドローン宅配に依存しています。こういった高齢者が増えると(予算等で)止めようにも止められなくなるリスクもありますね。

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