記事

予測はまたも外れた? 大接戦の大統領選がこれからの共和党、アメリカの民主主義にもたらすものとは

1/2

 トランプ大統領の劣勢、バイデン候補の優勢が伝えられる中で投開票を迎えたアメリカ大統領選挙。その大方の予想に反してトランプ大統領は多くの州で支持を守りきりバイデン候補を猛追。大接戦にもつれこんでいる。

・【映像】大統領選”外れる世論調査”なぜ読み違え?

 日本時間の4日夕方に演説したトランプ大統領は、かねてから不正の温床になると主張してきた郵便投票について「我々は最高裁で争うことになるだろう。全ての集計を止めるべきだ。明け方に見つかった票を数えるようなことはやめるべきだ」と語り、法廷闘争に持ち込む構えだ。さらにホワイトハウスの前には1000人を超える反トランプ派や人種差別に抗議する人々がデモを行い逮捕者も出るなど、混乱も広がっている。

■夏野氏「娘に聞かれて、きっぱり“バイデン”とは言えなかった」

 慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛氏は「今朝、家で中1の娘に“パパがアメリカ国民だったらどっちに投票するの?”と聞かれた。他人の国だと思えば、“民主主義は大事だからバイデンだ”と言えちゃう。でも僕はアメリカに住んでいたし、アメリカで学校も出ているから、他人の国だとは思えない。だから“バイ…”と出かけたけど、言えなかった」と明かす。

「確かにトランプ大統領のメチャクチャな政治に比べたら、やっぱりバイデンさんだろうとは思う。だけど再びポリティカリー・コレクトで綺麗ごとの政治に戻ること、社会福祉のために増税して…という大きな政府になって結果的に人々にツケが回ってくることを考えると、すんなり“バイデン”とは言えなかった。でも、外で他人に聞かれたら、“そりゃあバイデンだろう”と言ったと思う。

アメリカの有権者たちも、出口調査で聞かれたら“バイデン”と言っておくのが無難だ。だけど心の底では、“つまらなさそうな大統領になっちゃっていいのかな”という気持ちもあったのではないか。この4年間、よく崩壊せずに国が持ったなと思う。それでも特に州の外にも出たことの無い人たちからすれば、“4年間、トランプも回っちゃったじゃん”みたいな思いもあっただろう。そういうところはマスコミは間違えてしまったのではないか」。

 その上で、「これまでの大統領選で立候補してきた政治家は“ポリティカリー・コレクト”、言い換えれば、“建前”な人たちだった。しかしトランプさんは、それとは全く異なる人。本音をズバズバで言い、バイデン候補に対しても“sleepy Joe”などという侮蔑的な言葉を使う。ただ、真面目に国のことを憂いて、というよりも、トランプ大統領の言動を見ているとスッキリから、ということで投票した人もいたのではないか。

実際、中国がこれだけ台頭しているのに、厳しいことを言える人はいなかった。IT業界にいる僕たちからすると、マーケットエコノミーの国でこれほどまでにファーウェイを排除するというのはありえない。でも、トランプ大統領はやっちゃった。中国には人権の問題もあるので、民主党政権になったとしても厳しい態度を取らざるを得ないと思う。トランプ大統領は国際問題にはあまり関心がないにも関わらず、そこを先回りしてやった。そういう仕掛け方も上手かったと思う」と指摘。

 さらに民主党の候補者選びについては、「バーニー・サンダース氏よりはましだったが、バイデン候補では対立軸になり切れなかったのではないか。僕は同じ民主党でもオバマさんはすごくいい大統領だったと思う。とても良い人だし、演説もうまい。悪いところも無かった。でも、正直言ってインパクトはなかった。しかもポリティカリー・コレクトネス的に言えば、黒人だから面と向かって反論することができない。僕は“オバマの幽霊”と呼んでいるが、オバマという大統領がいたがゆえに、バイデン候補はつまんなく見えてしまった」と話した。

■“トランプ大統領でなければ満足できない人たち”が共和党の足かせに?

 テレビ朝日の平石直之アナウンサーは4年前の大統領選挙の際に現地で取材にあたった経験から、「ヒラリー候補の集会は行儀は良いがインパクトには欠けていた。一方、トランプ候補の集会は空港の格納庫で、本人が飛行機から降りてくるという演出付きでエンタメ感満載。熱狂、迫力、盛り上がりが全く違った。今回も、“コロナから復活した”というところで人々に訴えるものがあったのではないか」と指摘する。

あわせて読みたい

「アメリカ大統領選」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    本厚木が1位 住みたい街は本当か

    中川寛子

  2. 2

    桜問題で安倍前首相に再び窮地

    ヒロ

  3. 3

    安倍氏に弁護士「虚構だった?」

    郷原信郎

  4. 4

    バイキングで疑惑報道の社長怒り

    SmartFLASH

  5. 5

    安倍前首相の疑惑「詰んでいる」

    ABEMA TIMES

  6. 6

    小林麻耶 実母が海老蔵宅に避難?

    SmartFLASH

  7. 7

    GoTo見直し 協力体制みえず幻滅

    中村ゆきつぐ

  8. 8

    赤旗は佐藤優氏批判する資格なし

    鈴木宗男

  9. 9

    GoToは75歳の年齢制限を設けよ

    永江一石

  10. 10

    集団免疫 日本が目指すのは無謀

    ニッセイ基礎研究所

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。