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「枕営業はあるの?」「芸能人に会える?」放送作家に関する“よくある質問”に答えます

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企業のホームページなどで目にする「よくある質問」。企画を生業とする放送作家から見て、誰も損をしない秀逸な企画です。そこで今回の記事では、放送作家における“よくある質問”にお答えします。


放送作家の深田憲作です。放送作家は「企画を考えること」「台本を書くこと」がメインの仕事。そのため日頃から“企画”に意識を張り巡らせて生活しています。そうすると、テレビの企画とは関係ないものであっても、街で目にしたものに対して「これはいい企画だな」と思うことがよくあります。

例えば、これは企画術の指南本でもよく書かれているのですが、公衆トイレで「いつもキレイにお使いいただきありがとうございます」という貼り紙。本来ならば「キレイに使ってください」と、お願いごととして書くのが普通だと思いますが、感謝の言葉にすることでこれからトイレを使用する人がキレイに使おうという意識になるため、見事な企画だなと思います。きっと「キレイに使ってください」よりも「キレイに使っていただきありがとうございます」と貼られたトイレの方がキレイである確率は高いでしょう。

いつからかあの手の貼り紙が主流になりましたが、あれを最初に考えた人は企画者としてとても優秀だなと思います。

潜在意識で人が感じるストレスや不満を解消するアイデアを出せる人は「いい企画者」と言えるのではないでしょうか。今日の本題につながる「いい企画」をもう1つ紹介させてください。

企業などのホームページに必ずと言っていいほど載せられている「よくある質問」。あれは企業に対して顧客からよく問い合わせがある質問とその答えをサイト上に載せておくことで、顧客の手間も企業側の手間も省けるというよく出来た企画だなと思います。

この記事をご覧になっているみなさんも「人生でよくされる質問」はあるのではないでしょうか? 身長が190センチある人なら「よく頭ぶつけない?」、帰国子女で語学が堪能なら「映画を見る時は字幕で見るの? 吹き替えで見るの?」、医師なら「ナースと付き合ったことある?」などでしょうか。

当然、放送作家にも何度も質問される「よくある質問」があります。今日は、そんな「放送作家のよくある質問」について書いていきたいと思います。

放送作家はなにをする仕事?

写真AC

初対面の人に「放送作家をやっています」と話すと必ずといっていいほど聞かれる質問です。そして、未だに相手の方がピンと来る回答をすることが出来ません(笑)冒頭にも書きましたがメインとなる仕事は「企画を考えること」「台本を書くこと」の2つです。

みなさんがテレビで見ている番組も必ず誰かが「こんな番組はどうでしょうか?」という案を企画書にして提出し、採用されたからこそ放送に至っているわけです。番組の企画案が通れば、次は具体的なネタ案も必要。そうしたことを考えるのが放送作家の仕事となります。

誤解がなきように説明するとディレクターも企画を考えることはあります。そのため、テレビ番組の全てを放送作家が考えているわけではありません。(出演者が考えることもあります)

番組で行う企画案が採用されたあとは、収録するにあたっての番組構成を考えます。その企画をどの芸能人がやると面白いのか? どういう流れでやると面白いのか? など、ディレクターと会議をして構成を練り上げ、台本にします。

「映画やドラマでいう脚本家にあたるのがバラエティの放送作家」という例えをよく使うのですがご理解いただけますでしょうか?

台本をもとに収録現場を進行して、撮影した素材を編集するのはディレクターの仕事。少しややこしいのはディレクターが台本を書くこともあったり、放送作家も編集に口を出すこともあったり、編集した映像のナレーションを放送作家が書いたりすることもあります。そのため「放送作家の仕事はこれ!」といった、明確な線引きはありません。放送作家の役割は番組によっても、制作スタッフの中のポジションによっても異なります。

いかがでしょうか? ご理解いただけましたでしょうか?

放送作家は芸能人に会える?

これも王道の質問です。放送作家でなくてもテレビに関わる仕事をされている方はみなさんこの質問をされているでしょう。ズバリ会えます。

芸能人に会う頻度や芸能人との関係性は人によりますが、番組の収録に行けば当然そこに芸能人はいるので会えるかと言えば会えます。ただ、「芸能人と仲良くなれるの?」と聞かれたら「基本、仲良くなりません」が答えです。

先ほども書きましたが現場を回すのはディレクターです。収録現場で放送作家は特に仕事はありません。芸能人と打ち合わせをすることもほとんどありませんし、仲良くなることは稀です。

中には、放送作家の鈴木おさむさんが、若い頃に木村拓哉さんの番組を担当していたことで親しくなり、その後も深い関係性が続いているというケースや、芸人がネタを一緒に考えてくれるブレーンとして放送作家を雇っていることもあります。

プライベートで芸人と遊ぶ放送作家はいますが、芸能人と仲良くしている放送作家の方がレアだと思います。

僕個人としては、相手に名前と顔を覚えてもらっている芸能人は10~15人くらいでしょうか。そのほとんどが芸人です。

テレビ界を目指す若者の中には心の中で「芸能人と仲良くなりたい!」「芸能人と付き合いたい!」「結婚したい!」みたいな願望をお持ちの方もいると思いますが、そういうモチベーションであれば放送作家を目指すべきでは絶対にありません。

ディレクターになった方が芸能人と仲良くなれる確率は100倍高いです。

テレビ界には下世話な噂は付き物。「あのディレクターがあのアイドルを抱いたことあるらしい」みたいな噂はたまに聞きますが、放送作家でその手の噂を聞いたことはほとんどありません。そういった夢をお持ちの方は是非ADという苦しい期間を耐えて、ディレクターを目指してください(笑)

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