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ソニーはなぜ、コロナ禍で好決算か

ソニーは現在、日本の中でもっとも元気な大手企業といっていいでしょう――。「コロナ禍でも、エンタテインメントの需要は高まっているという手ごたえがあります」と、ソニー最高財務責任者の十時裕樹氏はオンライン会見で述べました。ゲームや音楽などの強みは、巣ごもり消費で〝いい立ち位置〟を確立しているといえます。


ソニーが28日発表した2020年7~9月期の連結営業利益は、前年同期比14%増の3178億円、第2四半期として過去最高となりました。巣ごもり消費の追い風で、プレイステーション4向けのソフトの販売や有料サービスの会員が増えたことが理由です。

ソニーは、吉田憲一郎氏が社長に就任して以降も、前任の平井一夫氏の路線を引き継ぎ、リカーリング・ビジネスに力を入れてきました。製品を売ってお終いではなく、お客さんと継続的なつながりを持つビジネスですね。

リカーリング・ビジネスに舵を切ったことが、ソニーを強くしているのは間違いありません。

ゲームでいえば、ハードウエア収入に加えて、定額有料サービス「PSプラス」の会費収入が大きな収益になっています。

11月に発売予定の「PS5」は、初年度の販売目標760万台を目指しています。「PS4の累計販売台数1億台をぜひ超えたい。時間はかかると思うが、チャレンジしたい」と、十時氏は力強く語りました。

さらにいうと、同時に発表した2021年3月期の通期見通しによれば、売上高は前年比2.9%増の8兆5000億円、連結純利益は、前年比37.4%増の8000億円を見込んでいます。上方修正です。

引き続き、ゲーム事業が伸びるほか、グループ会社が制作するアニメ「鬼滅の刃」のストリーミング配信などが貢献すると見られています。

その一方で、営業利益を下方修正したのは、半導体事業です。米国政府によるファーウェイに対する輸出規制強化の影響が大きいためです。

「中国の大手顧客向けの出荷が9月15日に停止し、下期には同顧客向けの出荷を見込んでいない」と、十時氏は述べました。

半導体部門が本格的に収益を回復するのは、23年3月期になりそうだとの見解も発表されました。

改革の成果は、危機にこそあらわれるといわれますが、ソニーが力強い決算を発表できたのは、まさに、これまでの構造改革の成果といっていいでしょう。つまり、日本企業の多くが「失われた30年」に沈む中で、ソニーは「変わること」「変えること」にしっかり取り組んできたんですね。〝吉田改革〟が功を奏したといえるでしょう。

新型コロナウイルスの影響により、多くの企業が窮地に立たされる中で、ソニーが強さを発揮できるのは、これまでの構造改革が基盤にあるからにほかなりませんね。

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