- 2012年10月31日 09:05
日銀の追加緩和策
日銀は30日の金融政策決定会合で、国債などを買い入れる基金を11兆円程度増額することを決めた。 うち、上場投資信託 (ETF) の購入枠を5000億円程度増額した。 マーケットの反応は想定内ということで、株価も大きく下げてしまった。
どうして、もっと大胆な発想ができないのだろう。 たとえば、日経平均株価が1万8000円を回復するまで ETF を毎月1兆円ずつ購入していくと発表するのだ。 同時に、株価上昇が景気回復や経済活動活性化の特効薬だから、この政策を日銀としても積極的に促進していくと強調するのだ。
日銀が株式のようなリスク資産を購入するのはどんなものかといった否定的な意見もあろう。 しかし、米国の中央銀行にあたる FRB が住宅ローン債権を毎月300億ドル(2兆4000億円)ずつ無制限に購入すると発表したのと、政策発想は同じである。 経済活動をとにかく活性化させるのだという強い意思を発信することが、いま一番重要だという認識を政策に織り込んだわけだ。
FRB の断固たる景気下支え意思を反映して、早くも米国の住宅市場に底入れの気配が出てきている。 経済は生きものだから、その気にさせてやればいくらでも元気に動き出す。 この経済センスが日銀にも国の政策にも欠けているのが、日本の不幸といっても言い過ぎではないだろう。
もし、日銀が ETF を毎月1兆円ずつ買っていくと発表したら、もうそれだけで株式市場は大活況に入っていくはず。 なにしろ、日本株市場に重くのしかかってきた株式の持ち合い解消売りは、ほとんど出尽くした。 もう、これといって大きな売り圧迫要因はないから、ちょっと買いエネルギーが表面化してくれば、株価の大幅上昇は容易に想定される。
株価が上昇基調になれば、経済や社会全般の心理がぱっと明るくなる。 同時に、資産効果が出てきて消費や企業の投資活動が一気に高まる。 これって、抜群に即効性のある景気対策ではなかろうか。 その引き金を引くことになる日銀は鼻高々となれるのにね。



