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納税コストを意識する

2019年10月に地方税共通納税システム(eLTAX)が稼働し、法人住民税をはじめとする申告税に関しては、全ての地方自治体において電子納付ができるようになりました。

しかし、地方税の課税件数の9割以上が自動車税や固定資産税といった賦課税です。

賦課税は、納付書の様式や納付可能な方法が地方自治体ごとにばらばらです。

そのためこうした税の納税に関しては、人手のかかる作業がついてまわります。

納付書発行(自治体)

郵送(自治体)

窓口で納付(納税者)

窓口で受付(金融機関支店)

領収済通知(紙)を持出(金融機関支店)

領収済通知(紙)を集中(金融機関事務センター)

機械仕分けのための前処理(金融機関事務センター)

機械仕分け(金融機関事務センター)

OCR読込(金融機関事務センター)

機械処理できないものを手仕分け(金融機関事務センター)

OCR読込データの手による補正(金融機関事務センター)

領収済通知書(紙)と納付データ送付(金融機関事務センター)

領収済通知書(紙)と納付データ受理(自治体)

データ消込作業(自治体)

こうした作業が地銀全体で年間1億3千万件発生し、そのための収納コストは年間400億円にのぼります。

金融機関の事務センターでは、全国の市区町村がそれぞれ独自に発行する納付書を最終的には手仕事で処理しています。

究極的には納付書を電子化し、完全ペーパーレスを実現すべきですが、もし、納付書にQRコードをつけることができれば

納付書発行(自治体)

郵送(自治体)

QRコードを読み込んでスマホで納付(納税者)

口座振替と納付データ送付(金融機関事務センター)

口座振替と納付データの付合せ(自治体)

と簡単になりますし、地方税共通納税システム(eLTAX)をデータの付合せに使えます。

しかし、この手間とコストがかかる作業を改善しようとするインセンティブが自治体にはありません。

なぜならば現在、金融機関が自治体にかかっているコストを請求してないからです。

もし金融機関がこの手続き一件あたりに、ほぼ実費にあたる300円を請求していれば、自治体は速やかにQRコードを納付書に印刷するか、手続きをペーパーレスでやろうとするでしょう。

そうすれば、まず、納税者は金融機関に足を運ぶ必要はなくなり、銀行は収納コストが削減され、自治体もコスト削減や徴収率の向上を実現できます。

そのためこうした納税事務に関して、自治体からコストの実費を徴収することを検討するように、地方銀行にお願いしています。

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