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ツアー旅行参加、体調不良の調査項目の見落としと感染予防対策

 先般、北海道にツアーで来た旅行客の中でコロナ感染が拡がり、クラスターが発生しました。
 せっかく往来が戻りつつある中でとても残念です。
 このクラスターの特徴は、ツアー旅行参加に当たって事前に参加者に健康調査を行い、コロナ感染が疑われる項目にチェックをした人がいた、それを添乗員が見落とし、旅行に参加させたことから感染が拡がったというものです。

 ツアー主催の旅行会社に責任があるかどうかという観点から論じられています。
「体調不良の申告見落とした」ツアーで12人新型コロナ感染 主催社の法的責任は?」(弁護士ドットコム)

 とはいえ、「咳、のどの痛み、息苦しさ、胸の痛み等の呼吸器症状や味覚障害はございますか?」というチェック項目に「はい」としていたというのですからご本人にも自覚はあるわけです。
 この項目に「はい」とした以上、それ以上に詳細な聞き取りをして問題ないからOKということにはなり得ないわけで、そうなると大事をとってお引き取り願う、というこにならざるをえなくなります。
 逆にいえば、その項目に「はい」の人は、参加できないということを明記してもよいくらいです。

 もちろん主催旅行会社の責任はあります。主催する立ち場としての責任は否定しようがありません。
 とはいえ、それだけで何とかなるものでもありません。

 よくぞ「正直」に自覚症状を認める項目にチェックしたものだと思いますが、そもそもこうした申告は当人の善意に頼っているというのが現実です。唯一、客観的に判定可能なのは体温です。発熱していなければ大丈夫というわけではありませんが、発熱していれば「念のため」お引き取り頂くわけですが、それ以外の症状については自発的な申告以外はありません。

 そうなると、当然のことながら、そんな項目に「はい」とチェックすればそれだけで参加を断られることは想定できるわけで、中には虚偽の申告をしている人も決して少なくないだろうということです。
 むしろ、この感染されていた方は正直ともいえます。
 とはいえ、本来であれば自ら自粛しなければならない立ち場であり、その責任は決して軽くはありません。

2020年10月5日撮影

 一番の問題は自覚のない感染者がまだまだ少なくないだろうということです。感染しているという「自覚」症状まであるからまだしも、若い方々の中にはその自覚もなく、マスクもしないで人と接触していることが問題になっています。

 一番の問題はそこにあります。
 マスクは感染から守るではなく、感染させないための必要不可欠なものです。自分に感染していもいい、ではなく、感染させないという対応こそ一人一人に求められる行動です。

 今回の旅行ツアーの件では、マスクをしていたのかどうかは報道記事からはわかりませんでした。
 ただ旅行となると、「宴会」みたいなものはつきものなのではないでしょうか。黙々と食べて終わり、というのであればいいのですが、お酒がないとは思えません。

 バスなどの中でのマスクと換気はどうだったのでしょうか。飛行機で千歳に降り立ったということですが、恐らく飛行機の中ではマスクは着用していただろうし、無用なおしゃべりはなかったはずです。
 マスクの着用を拒否した乗客が搭乗を拒絶されたニュースもありましたが、やむを得ない処置です。

 今、求められているのは、感染しない対策ではなく、個々人が感染させない対策です。それができないのであれば、それだけでお引き取り願うしかありません。
 上記ツアーでは自覚症状があったから問題になっていますが、実際には自覚症状のない場合もあるわけですから、事前の自己申告に基づチェックだけでは対策としては不十分と言わざるを得ません。

 ススキノ地区での「接待を伴う」店舗でのクラスターが社会問題になっていますが、他人に感染させることを何とも思っていないのですから論外です。
ススキノでの感染増加は由々しき事態 接待を伴う飲酒って何さ 結局、酒飲みの論理にうんざりさせられる

 他人への感染防止対策を行えないのであれば、それだけでアウトです。

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