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テロ支援国家

トランプ氏「収監してしまえ」 民主党知事に向け 新型コロナ感染防止策を批判(毎日新聞)

 米共和党のドナルド・トランプ大統領(74)は17日、11月の大統領選で接戦となっている中西部ミシガン州で演説した。新型コロナウイルスの感染防止に向けた同州の行動規制は厳し過ぎるとして「知事はこの州をもっとオープンにしなければならない。学校を再開しなければならない」と、民主党のウィットマー知事(49)を批判した。

 集会では、トランプ氏が知事を批判する言葉に呼応するかのように聴衆から「ロック・ハー・アップ(彼女を収監しろ)!」というシュプレヒコールが上がった。すると、トランプ氏は笑いながら「ロック・ゼム・オール・アップ(みんな収監してしまえ)」と応じ、同調する姿勢を見せた。

 連邦捜査局(FBI)などは8日、ウィットマー氏を拉致し、州政府を転覆させることを企てたとして極右武装グループのメンバーとみられる13人を訴追したと発表した。

 これまでアメリカは中南米や中東を皮切りに各国の反政府勢力を支援して来ました。アメリカを後ろ盾とする武装勢力によって崩壊させられた政権は少なくありません。アメリカのテロ支援は共和党政権か民主党政権かを問うことはなく、国是として行われてきたこととも言えますが、今回の大統領発言はどうでしょうか。

 アメリカにとって不都合な政権の転覆を企てる武装勢力を後援するのは、アメリカの政策としては伝統的と言えます。ただ、それはあくまで「外交」の話として扱われるものでした。しかるに今回は「国内」に向けて州知事の収監を煽り立てるというのですから、一線を踏み越えたイメージがないでもありません。

 トランプ陣営が追い詰められているサインと受け止めることもできます。民主的な投票によっては勝てない、ならば武力によるクーデターで政権を奪取すれば済む話だと――そういう考え方はアメリカの「外交」においてはトランプ以前から一般的でした。こうした考え方を内政に適用したとしても、そう驚くものではないのかも知れません。

 事前の世論調査では、民主党候補のバイデン元副大統領がリードしています。ただ4年前は同様にリードしていたはずのヒラリー・クリントン候補が敗れるという波乱がありました。今回も同様の番狂わせが起こりうると予想している人も多いのではないでしょうか。

 不安定要因は幾つかあります。一つは選挙制度の恩恵をどちらが受けるかというもの、4年前も全体の得票数ではクリントン候補が上回りましたが、僅差であろうとも勝者総取りの選挙区を制したことで選挙人獲得数はトランプが上回る展開となりました。これは今回も起こりえない話ではありません。

 もう一つは「隠れトランプ支持者」の存在ですね。公然とトランプを支持する差別主義者もいれば、頭では世間体の悪いことと理解して自身の思いを隠しているトランプ支持者もいるわけです。普段は良識を装い自身の思想信条を伏せて世論調査に回答するけれども、匿名の投票ともなればレイシストの英雄に投票する等々。

 3つめの要因は、全二者に比べれば事前に傾向が見えやすいところではありますが、無党派層が何処まで「変革」に期待するかです。とにもかくにも「変化」は良いことだと考えている人は少なくありません。それが良い方向に向かうか悪い方向に向かうかは二の次、現状維持こそが最悪であって変化することが大切なのだと思い込んでいる人もいるわけです。

 では両候補のどちらが「変化」を期待できる政治家かと言えば、トランプを選ぶ人が多いのではないでしょうか。4年前の民主党代表選では革新派のサンダースを抑えて保守派のクリントンが勝利しました。敗れたサンダース支持層の中には、後にクリントンではなくトランプに票を投じた人も少なくなかったと伝えられます。彼らが何を期待したのか――それは「変化」だと言えます。

 ヒラリー・クリントンなりバイデンなり、伝統的なアメリカ政治家の大統領就任に変化を期待している人は決して多くないことでしょう。むしろトランプが政治への理解が乏しく支離滅裂であるほど、(方向性はさておき)変化がもたらされるであろうと、そう期待した人は多かったと考えられます。

 ただトランプ政権発足から4年が経過しました。トランプ路線から保守への回帰もまた変化であると、そう考える人も出て来る頃かも知れません。トランプ政治の継続と、保守への回帰、どちらを「変化」と受け止められるかで無党派層の動向は変わってくるように思います。国外だけではなく国内の武装勢力も支援し始めるようなら、それもまた「変化」ですが――

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